昭和のダフ屋から令和の本人確認へ…終わらないチケット転売問題 STARTO社イベント「半数入場できず」が示した転換点

2026.3.25

チケット転売問題は、昭和の時代から続く“イタチごっこ”と言われてきた。かつては会場前に立つダフ屋、現在はインターネット転売。形を変えながら続いてきたこの問題が、いま大きな転換点を迎えている。

その象徴とも言える出来事が、STARTO ENTERTAINMENTのジュニアイベントで起きた「来場者の半数以上が入場できなかった」問題だ。


 

▪️会場は半分空席…異例の事態

問題となったのは、東京の東京グローブ座で開催されたジュニアイベント「ジュニアとファミリーティング」。人気ジュニアが多数出演するイベントで、チケットは入手困難とされていた。

しかし初日公演後、SNSでは
「客席が半分空いていた」
という報告が相次ぐ異例の事態となった。

その後、STARTO社はファンクラブ会員向けに、この状況を細かく説明することを発表。

入場口で事前案内どおり来場者全員に本人確認を実施したところ、身分証の不備や名義不一致などにより、来場者の半数以上が入場できなかったことを明かした。

チケットは売れているのに客席は空席。この異例の状況の背景には、チケット転売問題があるとみられている。

 

▪️昭和は「ダフ屋」、令和は「ネット転売」

チケット転売は今に始まった問題ではない。

昭和の時代には、コンサート会場や球場の前に「ダフ屋」と呼ばれる転売業者が立ち、チケットを高額で売る光景が珍しくなかった。

当時は警察が取り締まりを行っても、場所を変えてまた現れるという“イタチごっこ”が続いていた。

時代が進むと転売の場所は会場前からインターネットへ移動。
オークションサイト、フリマアプリ、SNSなどでの転売が主流となり、現在では「ネットダフ屋」とも言える状況になっている。

つまり、

・昭和:会場前のダフ屋

・平成:オークション転売

・令和:フリマ・SNS転売

と、場所が変わっただけで問題の構図は大きく変わっていない。

 

▪️人気の高いSnow Man転売問題で対策強化

STARTO社は近年、転売対策を大幅に強化している。

特に大きな話題となったのが、同社所属グループSnow Manのコンサートチケット転売問題だ。

転売出品者に対して発信者情報開示請求を行い、出品者を特定する対応を実施。さらに公式リセールサービス「RELIEF Ticket」も開始し、安全な譲渡の仕組みを整備した。

そして今回のイベントでは、現場での本人確認を徹底。
転売チケットでは入場できない仕組みを実際に機能させた形となった。

 

▪️「転売はできても入れない」時代へ

今回の出来事が示したのは、転売問題への新しい対策の形だ。

これまでの転売対策は

・転売禁止と書く

・転売サイトを削除する

・厳格に弁護士団を起用して法的対応をする

といったものが中心だった。

しかし現在は
「転売はできるが、本人でなければ入場できない」
という仕組みへ変わりつつある。

転売チケットの価値がゼロになれば、転売ビジネス自体が成立しなくなるためだ。

 

▪️終わらないイタチごっこ、それでも変わる構図

チケット転売は昭和のダフ屋の時代から続く問題であり、完全になくなることはないと言われている。

それでも時代は確実に変わっている。

今回の「半数以上が入場できなかった」事件は、チケット転売対策の歴史の中でも、大きな転換点となる可能性がある。
今後、同様の本人確認システムが、他のコンサートや舞台、スポーツイベントなどへ座組同じように広がるのか