RIZIN52.=柔術黒帯の真価が炸裂 鹿志村仁之介選手、電光石火の一本勝ち 所英男は66秒失神でぼう然
【©️RIZIN FF】
7日、東京・有明アリーナで開催された総合格闘技イベント「RIZIN.52」。第6試合のバンタム級(61キロ以下)MMA5分3Rで、引退まで残り2試合となったレジェンドの所英男(48=リバーサルジム武蔵小杉所プラス)が、柔術黒帯の新鋭鹿志村仁之介(24=BattleBox)にわずか66秒で失神一本負けを喫した。
だが、この試合は単なる早期決着ではない。
ブラジリアン柔術黒帯の“型に入った瞬間の強さ”が、
いかに恐ろしいかを示した象徴的な一本だった。
▪️一瞬で訪れた勝負の分岐点
試合開始直後、鹿志村選手は迷いなく所英男選手の足をすくってテイクダウン。
所選手は寝た状態から迎撃する“猪木―アリ状態”のような形で応戦したが、
鹿志村選手は焦らず距離を詰めていく。
その瞬間だった。
鹿志村選手は上から首を抱え込むように体を滑り込ませると、電光石火の動きでアナコンダチョークをセット。柔術家が得意とする首絞めの形が、完璧に完成した。
一度この“型”に入ると、そこから逃れるのは極めて困難だ。
柔術黒帯の技術は、相手の体勢、腕の位置、重心、呼吸までを計算して締め上げる構造的な技術。打撃のように耐える余地はほとんどない。
1R1分6秒。
所英男選手の意識が完全に落ちたのを確認し、レフェリーが試合を止めた。
▪️柔術黒帯の「捕まれば終わり」の怖さ
総合格闘技では打撃の派手さが注目されがちだが、
柔術家の恐ろしさは別のところにある。
一度“正しい型”を作らせた瞬間、試合が終わる。
この日、鹿志村扇子が見せたアナコンダチョークはまさにその典型例だった。
テイクダウンからわずか数秒で極めの体勢を作り、
抵抗の余地を与えないまま意識を刈り取った。
倒れた所英男選手は意識を取り戻した後も、しばらく何が起きたのか理解できないような表情でぼう然。
それほどまでに、勝負は一瞬で終わっていた。
レジェンドへの敬意、そして世界へ
試合後、鹿志村選手はマイクを握ると、まずレジェンドへの敬意を口にした。
「まずは戦っていただいたスーパーレジェンドの所英男選手、本当にありがとうございました。所英男選手を超えられたこと、とても光栄に思います」
さらに、現在世界との戦いを掲げるRIZINに向けて力強くアピールした。
「対世界ってことで今RIZINは動いていると思うんですけど、僕もその仲間入りをさせてください。誰とでも試合するし、僕が試合したら一本を取るんじゃないかって、みんなワクワクすると思うんで」
柔術黒帯の技術を武器に、一本決着を量産する。
鹿志村選手の言葉には、世界を見据える若きグラップラーの自信がにじんでいた。
そしてこの日の66秒は、柔術黒帯が“型に入った瞬間、試合が終わる”という格闘技の真理を、あらためて証明する時間でもあった。

