ONE=“倒せる男”カリロが示した進化 右一閃で流れを変え 暫定王座へ

2026.2.14

 

【©️ONE Championship 】

2月14日(日本時間)、タイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催された『ONE Fight Night 40』。フェザー級ムエタイ暫定王座決定戦は、単なるベルト争奪戦にとどまらない意味を帯びていた。


 

正規王者タワンチャイの長期離脱という“空白”を埋める戦い。

その中心に立ったのが、ニコ・カリロ(スコットランド)だった。

対するシャドウ・シンハ・マウイン(タイ)は、元ラジャダムナン世界王者。

タイ本場仕込みの距離感と蹴りの精度で、序盤は試合を支配した。

1、2ラウンドはカーフキックとミドルで削り、ジャブと左フックで流れを引き寄せる。ムエタイの王道ともいえる組み立てで、カリロの強打を封じ込めた。

だが、この日のカリロは“ただのKOアーティスト”ではなかった。

3ラウンド、距離を詰めると相手の蹴り足を捕らえ、フルスイングのパンチを振り抜く。試合は一転、削り合いから殴り合いへと様相を変える。被弾によるカットというリスクを背負いながらも、圧力を緩めなかった姿勢は、覚悟の表れでもあった。

決定的だったのは4ラウンド残り約1分。

右ストレートがシャドウを打ち抜き、ダウンを奪う。

立ち上がったものの、防戦に回るしかないシャドウ。

ゴングが救済となったが、潮目は完全に変わっていた。

最終ラウンド、逆転を狙うシャドウが前に出る。

しかしカリロは距離を制し、右ストレート、前蹴り、ヒジと攻撃を散らす。

闇雲に倒しにいくのではなく、勝利を確実にする戦い方。

ここに、彼の進化があった。

判定は3-0。ダウンという明確な差が勝敗を分け、カリロが暫定王座を手にした。