“悪名高い難関コース”で再び惨劇 五輪直前のアルペンW杯、リンゼイ・ボン転倒負傷でレース中止
2026.1.31
ミラノ・コルティナ五輪(2月6日開幕)を目前に控えたアルペンスキー界に、嫌な記憶がよみがえった。過酷なコンディションで知られるスイス・クランモンタナで30日に行われたワールドカップ(W杯)女子滑降で、優勝候補のリンゼイ・ボン(41=米国)が転倒し負傷。レースは危険と判断され、中止に追い込まれた。
この日はスタート前から視界不良と雪質の悪化が懸念されており、コースは選手泣かせの状態だった。実際、レースでは転倒者が相次ぎ、緊張感が高まる中で“最大の惨事”が起きた。
AP通信によると、今季W杯滑降ランキング首位に立つボンは、ジャンプ後の着地でバランスを崩し激しく転倒。数分後に自力でスキーを履き直し、斜面を下ったものの、左膝を押さえて苦悶の表情を浮かべる姿が確認された。
その後、主催者側はレース続行は不可能と判断し、競技を打ち切り。
ボンはヘリコプターで病院へ搬送された。
クランモンタナはこれまでも天候や視界の急変によってレース運営が難航してきた場所として知られ、選手の間では「最も神経を使うコースの一つ」と語られてきた。
五輪直前の最終実戦という重要な舞台で、再び危険性が露呈する形となった。
ボンは2002年ソルトレークシティー五輪に17歳で初出場し、2010年バンクーバー五輪では滑降で金メダル、スーパー大回転で銅メダルを獲得。18年平昌五輪の滑降でも銅に輝いたレジェンドだ。19年に一度は現役を退いたものの、24年に復帰し、5度目の五輪出場を目指していた。

