菊池雄星投手 WBC初選出へ現実味!! 経験値と安定感に高まる期待

2025.12.13

【菊池雄星選手の公式Instagram投稿画像より】

来春に開催される第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、

エンゼルスの菊池雄星投手(34)が代表候補として現実味を帯びてきた。

13日、昨年11月に設立した

複合野球施設「K.O.H(King of the Hill)」で自主トレーニングを公開。


 

本人は「機会があれば前向きに考えたい」と静かな決意を口にした。

菊池雄星投手はこれまで、アマチュア、プロを通じて侍ジャパンのユニホームに袖を通した経験がない。花巻東高3年夏の甲子園では大会中に肋骨を骨折し、直後の国際大会への招集は見送られた。

プロ入り後も西武で9年間にわたり先発の柱として73勝を挙げ、メジャー移籍後は4球団で通算48勝。日米で十分な実績を積み重ねてきたが、代表とは縁がなかった。

それでも、本人は「一度は代表でプレーしたいという思いは常にあった」と率直に語る。仮に選出された場合でも立場や役割にこだわりはない。「年齢的にも未経験者。任された役割を全うするだけ」と語る姿勢は、個のアピールよりもチーム優先のスタンスを強く印象づけた。

こうした姿勢と実績を評価する声は首脳陣からも上がっている。

今年2月、アリゾナでのキャンプ地を侍ジャパンの井端弘和監督が訪問。WBC出場を視野に「投手陣を引っ張ってほしい」「軸になってほしい」と直接要請を受けたという。経験値と安定感を兼ね備えた左腕は、短期決戦において貴重な存在となり得る。

エンゼルス移籍1年目となった今季は、先発としてチーム最多の33試合に登板。

7勝11敗、防御率3.99ながら、178回1/3を投げ切り、いずれもメジャー自己最多を更新した。ローテーションを守り続けた耐久力と安定感は、数字以上に評価されている。

侍ジャパンでは現時点でドジャース・大谷翔平選手の出場が決定しており、実現すれば“花巻東コンビ”が国際舞台で並び立つ可能性もある。

本人も「そうなればうれしいですね」と笑顔を見せつつ、期待を過度に語ることはなかった。

WBCはスター性だけでなく、計算できる投手力が勝敗を左右する大会だ。派手さはないが、安定したイニング供給と冷静なマウンドさばきを武器とする菊池雄星。代表初選出となれば、その存在価値は数字以上に大きな意味を持つことになる。