【ONE】野杁正明選手、正規王者の壁破れず!世界王座統一戦は0-3の完敗判定
2025.11.17

【©️ONE Championship】
「ONE 173」日本大会(16日、有明アリーナ)で、フェザー級キックボクシングの暫定王者・野杁正明(team VASILEUS)が正規王者スーパーボン(タイ)に0―3の判定で敗れ、王座統一は実現しなかった。
フルラウンドを戦い抜いたものの、内容面でも明確に後れを取った形だ。

序盤から前に出続けたのは野杁だった。
ボディーブローやカーフキックで主導権を探りにいったが、スーパーボンのガードは高く、攻撃が大きく崩れる場面は少なかった。2Rこそ距離を詰めてリズムを掴みにかかったが、以降は相手の精度あるミドルキックに右腕を染められ、攻勢を維持し切ることができない。

中盤以降、タイの正規王者は冷静に蹴りの上下を散らし、野杁の前進力を確実に削る展開に。最終ラウンドは両者が意地を張った打ち合いに応じたものの、局面を決定づける一撃を出せずに終了。会場の声援に後押しされながらも、採点では3者ともスーパーボンを支持した。

野杁にとって日本大会での敗戦は重い。
3月のタワンチャイ戦では強烈な左フックでダウンを奪い、宣言通りのKO勝利でベルトを手にしたばかり。計量時には「前回以上の衝撃を与える。絶対にKOで統一する」と強気に語っていたが、その言葉は実現しなかった。
今回の相手スーパーボンは、かつて魔裟斗のライバルだったブアカーオの弟子として知られ、ONEのフェザー級を長期にわたり牽引してきた実力者。王者同士の統一戦として注目を集めた一戦だったが、結果は正規王者のキャリアと完成度を改めて示すものとなった。
