講談社、ハリウッド映画界へ挑戦へ!クロエ・ジャオ監督と新スタジオ設立 “物語の輸出”で世界戦略へ

【from Chloé Zhao official Instagram 】
日本の出版社・講談社が、ついに世界映像市場への本格進出に踏み切った。
同社は4日、アカデミー賞3冠を獲得した映画『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督(43)と、名プロデューサーのニコラス・ゴンダ氏と共に、米ハリウッドに新たな制作拠点「Kodansha Studio」を設立すると発表。これまで日本から数々のマンガや小説を送り出してきた講談社が、自ら海外映像化の“主戦場”に立つ構図だ。
講談社が米国で制作会社を立ち上げるのは初めて。
CEOには講談社専務取締役の森田浩章氏、
CCO(最高クリエーティブ責任者)にはジャオ監督、
COO(最高執行責任者)にはゴンダ氏が就任する。
ジャオ監督が企画とクリエーティブ全般を統括し、
講談社作品を軸にしたグローバル映像企画を進行していくという。

「Kodansha Studio」は、日本の豊かなストーリーテリングを“世界標準”へと昇華させる構想のもとに立ち上げられた。従来、ハリウッドによる一方的な原作買い付けが主流だった中で、講談社は企画・制作の主導権を握る立場に転換。
同社が抱える『進撃の巨人』『寄生獣』『東京卍リベンジャーズ』など、
国際的知名度を持つIP群の新展開にも期待が高まる。
ジャオ監督は現在、東京国際映画祭で黒澤明賞を受賞。
アイルランドの実力派俳優ジェシー・バックリーとポール・メスカルが主演する
最新作『ハムネット』は、27日の日本公開を控え、
同映画祭のクロージング作品として上映される。
世界の映画界が注目するこのタイミングでの発表は、象徴的ともいえる。
出版から映像へ─。
「物語を作る会社」から「物語を世界に届ける会社」へ。
漫画作品で世界で通用する指針を示している講談社が切り拓くハリウッド新章は、日本の漫画、アニメ・コンテンツ産業にとっても大きな一歩を踏み出したと言える。
