映画『チェンソーマン レゼ篇』北米興行で期待超えの大ヒット 日本発アニメIPの世界的影響力示す

【©️Crunchroll】
映画『チェンソーマン レゼ篇』が、週末の北米興行収入で首位に立ち、日本のアニメIPの世界的な強さを改めて示した。ハリウッド業界誌による速報推計では、オープニング興行収入は1720万ドル(約26億円、1ドル=153円換算)に達し、10月に公開された大型作品群を押さえて好スタートを切った。
当初は700万~1000万ドル(約10億7000万~15億3000万円)と予想されていたが、プレビュー上映の好評を受けて1100万~1500万ドル(約16億8000万~23億円)に上方修正。
それをさらに上回る結果となった。
北米以外でも、すでに日本やアジア諸国で6100万ドル(約93億円)を稼いでおり、アニメ作品としてグローバルで高い商業的成果を挙げている。
配給を担当したソニー傘下のクランチロールは、『鬼滅の刃 無限城編』でも北米オープニング興収7000万ドル(約107億円)を記録しており、日本発アニメIPの世界市場での拡張戦略において実績を重ねている。
同社は2021年にソニーがAT&Tから11億7500万ドル(約1798億円)で買収した企業で、アニメの配信・配給事業を手掛ける。
『チェンソーマン』は観客評価も高く、シネマスコアでA評価を獲得。
海外レビューサイトRotten Tomatoesでも批評家・観客双方からほぼ満点に近いスコアを得ており、質的評価と商業的成功の両面で注目される。
アニメIPのブランド力は、単なる国内市場のヒットにとどまらず、世界市場での収益拡大、関連グッズ展開、配信事業との連動など、多角的な展開を通じてその価値を高めている。
『チェンソーマン』の北米での好調スタートは、日本発アニメが知的財産としてグローバル市場で戦えることを確実に明らかにしている。
