井上尚弥選手に挑むアフマダリエフ、異例の“早期来日”で日本入り「1発で歴史を変える」
【from Akhmadaliev official Instagram】
9月14日に名古屋で行われる“世紀の決戦”を前に、挑戦者がいち早く日本の地を踏んだ。
WBA世界スーパーバンタム級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30=ウズベキスタン)が24日、羽田空港に到着。王者・井上尚弥(32=大橋)との統一戦に向け、
試合の3週間も前に入国するという異例の早さで準備を開始した。
「まずは時差を解消すること。そして初めて訪れる日本を感じたい。私は日本の文化も人々も好きだし、スポーツ熱の高い国だと知っている。だからこそ早く来て、この空気を自分の中に取り込みたかった」
そう語る表情はリラックスしていたが、その奥には揺るぎない自信が見え隠れする。
▪️米国で徹底強化「やるべき準備はすべて整えた」
アフマダリエフは5月の前哨戦を終えると、母国で短期滞在した後すぐに米カリフォルニアへ移動。
アントニオ・ディアス・トレーナーのもと、砂漠地帯パームスプリングスで猛合宿を敢行した。
「戦うために必要な準備は、もう十分にやってきた。ここから日本では調整に専念するだけだ」と言い切り、すでに“戦闘モード”に入っていることを隠さない。
▪️「タパレスとは天と地」 井上警戒の材料を一蹴
井上のスパーリング相手として、過去に自身を破ったマーロン・タパレス(フィリピン)が起用されていることについて問われると、アフマダリエフはむしろ笑みを浮かべた。
「彼と私はまったく違う。スタイルも発想も正反対だ。タパレス=アフマダリエフではない」
王者陣営の研究を一蹴し、むしろ余裕を漂わせた。
▪️「井上は尊敬するが、倒す準備はできている」
井上が「キャリア最大の強敵」と警戒を口にしていることにも、アフマダリエフは静かに闘志を燃やす。
「井上選手は世界でもっとも尊敬されるボクサーの一人。だが、私はその井上を倒すためにここまでやってきた。9月14日はどちらが本当にハードな準備を積んだかが明らかになる」
そして最後に不敵な言葉を残した。
「ボクシングは1発で世界を変える。私の拳で、その瞬間をつくるつもりだ」
名古屋決戦まで残り3週間。
最強王者・井上選手を迎え撃つのではなく、自らが歴史を奪い取る覚悟を示した。