UFC放映権大刷新!! パラマウントが米国独占配信権を77億ドルで獲得、2026年から7年間展開へ

2025.8.12

【©️CBC/Radio-Canada. 】

アメリカの総合格闘技(MMA)界を代表するUFCの放映権が、2026年から大きく変わることが明らかとなった。

メディア大手パラマウント社が、約7年間にわたり総額77億ドル(約1兆1400億円)で、UFCの米国内における全試合の独占配信権を取得した。

 

これにより、従来主流であったペイ・パー・ビュー(PPV)方式を大幅に見直し、パラマウントが運営する動画配信サービス「Paramount+」を軸とした定額制ストリーミングでの視聴が基本となる。

これまでPPV購入者が個別に料金を支払って視聴していた主要イベントやファイトナイトが、加入者は追加料金なしで楽しめる形に移行する。

TKOグループのアリエル・エマニュエルCEOは「PPVモデルはもはや時代遅れであり、ファンがアクセスする際の障壁となっていた。新たな契約はアスリートとファン双方に歓迎される」と強調。これまでの課金スタイルからサブスクリプションモデルへの転換は、スポーツ配信の未来を見据えた戦略的決断だ。

パラマウント側も「UFCは単一プラットフォームでの独占配信スポーツとして最大規模になる」と自信を見せており、加入者数の大幅増を見込んでいる。また、13本の主要タイトル戦や30本のファイトナイトが同サービスで配信されるほか、一部のナンバーシリーズはCBSテレビでも同時放送される見込みだ。

今回の契約は、従来の放映権料の倍以上にあたる年間平均約11億ドルとされており、パラマウントが昨年完了したスカイダンス買収後の積極的な投資戦略の一環。ESPNが支払っていた平均5億ドルの放映権料から大幅増となり、UFCブランドの価値上昇を裏付ける格好だ。

一方、米連邦通信委員会(FCC)の承認を経て交わされたこの契約は、48時間での迅速な交渉成立という異例のスピードで決定。TKOグループのマーク・シャピロCOOは「ワンストップで視聴できる環境整備を最優先にし、財務面でも目標達成を見込む」と語っている。