高畑充希さんが“あの明里”に―新海誠の名作『秒速5センチメートル』実写化、衝撃のビジュアル第4弾が公開

2025.8.6

【©️2025『秒速5センチメートル』製作委員会】

映画・アニメファンの間で語り継がれる新海誠監督の傑作『秒速5センチメートル』が、ついに実写映画としてスクリーンに蘇る。10月10日(金)の公開を前に、ヒロイン・篠原明里の“大人の姿”を捉えたティザービジュアル第4弾が解禁。演じるのは、実力派女優・高畑充希。国民的作品の実写化に挑む彼女の起用は、早くも大きな波紋を呼んでいる。

主演・松村北斗(SixTONES)に続き、ヒロイン役の発表でさらに注目が集まる今作。監督には、米津玄師の『感電』『KICK BACK』やポカリスエットのCMで知られる映像作家・奥山由之が抜擢。かつて新海作品が持っていた“心のざわめき”を、新たな映像美でどう表現するのか、期待と不安が交錯している。

物語は、主人公・遠野貴樹の18年間にわたる心の旅を描いた青春群像劇。篠原明里は、小学生の貴樹と特別な絆を結びながらも、運命に翻弄されて別々の道を歩む。大人になった明里は、東京・新宿の書店で働きながら、かつての記憶と静かに向き合っていた。

今回のビジュアルでは、曇りガラス越しにバスに揺られる明里の姿を捉えた印象的なカットが公開。添えられたコピーは「好きな景色、好きな言葉。あの時、そういうもの全部に出会った。」 まるで、彼女の胸に残る“あの春”の記憶を呼び起こすような仕上がりだ。

高畑は今回の出演について、「本当に?! 私ですか???」と驚きを隠せなかったという。「アニメの明里さんは“概念”のように完璧な存在。正直、プレッシャーしかなかった」と語りつつも、「台本を読んで、彼女が“人間”として描かれていることに安心した」と心境を明かした。10年以上の付き合いがある奥山監督との再会にも「幸せな気持ち」と笑顔を見せる。

そして、完成した実写版を鑑賞した新海誠監督からは、意外なコメントが届いた。

「気づいたら泣いていました。自分の原作に泣いたのか、奥山監督に泣かされたのか、2000年代の喪失感に泣いたのか…わからない。でも強く、深く、感動しました」

20年前、自身が“なにもない日常”を描くことで生まれた物語が、今ふたたび形を変えて息を吹き返す―その奇跡に、新海監督も感謝の言葉を贈った。