崖っぷちの東京ヤクルトスワローズ 青柳晃洋投手を電撃獲得!! 補強期限ギリギリの“異例”発表に込めた再起の一手

2025.7.31

【©️東京ヤクルトスワローズ】

ヤクルトが7月31日、元阪神タイガースで米マイナー2Aフィリーズ傘下・レディングに所属していた青柳晃洋投手(31)の獲得を正式に発表した。補強期限最終日であるこの日の午後、都内の球団事務所で入団会見を行うという異例の展開。今季不振にあえぐチームの起死回生をかけた、最後のピースとなるか注目が集まる。

 

グレーのスーツに身を包んだ青柳は、晴れやかな表情で会見に登場。「再び野球ができる環境を与えていただいたことに、感謝の気持ちでいっぱいです」と語り、プロ野球復帰への決意をにじませた。背番号は「99」に決定。阪神時代の古巣を含むセ・リーグ全体への挑戦心ものぞかせ、「全員と対戦したい」と意欲を見せた。

青柳は2023年シーズン終了後、ポスティング制度を利用してMLBへの挑戦を表明。

フィリーズとマイナー契約を結んだもののメジャー昇格には至らず、今月中旬に2Aを退団していた。

国内では華々しい実績を誇る。阪神では通算61勝を挙げ、2021年と2022年には2年連続で最多勝と勝率第1位のタイトルを獲得。特に2022年には最優秀防御率を含む“投手三冠”に輝いた。NPB屈指の技巧派右腕は、まさに実績十分の即戦力といえる。

一方、ヤクルトは今季、8連勝中と上昇気配を見せるものの、依然として借金18で最下位に低迷。チーム防御率はリーグワーストの3.44と、投手陣の再建は急務だ。先発・中継ぎ両方をこなせる青柳の加入は、まさに渡りに船。復活を期す右腕の存在が、苦しむチームの雰囲気を変えるきっかけとなるか。

補強期限ギリギリの“滑り込み補強”は、裏を返せば今季への強い執念の表れともいえる。