ボクシング界に激震!!寺地拳四朗選手、サンドバルに惜敗で2団体王座陥落 右の一撃で奪ったダウンも及ばず

2025.7.31

世界フライ級の頂点に君臨していた寺地拳四朗選手が、まさかの判定負けを喫した。

【from Ricardo Sandoval official Instagram】

 

7月30日、神奈川・横浜BUNTAIで行われたWBA・WBC世界フライ級タイトルマッチで、2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)は、WBC同級2位・WBA同級3位のリカルド・サンドバル(米国)と対戦。12ラウンドに及ぶ死闘の末、1-2(112-115、114-113、110-117)の判定で敗れ、王座から陥落した。

注目の一戦は、寺地の3階級制覇を見据えた試金石でもあった。序盤からジャブを中心に攻めのリズムを探った寺地は、第5ラウンドに鋭い右ストレートをクリーンヒットさせ、ダウンを奪う場面もあった。だがその後はサンドバルのプレッシャーに押される形で試合は拮抗。最終12ラウンドは互いに意地をぶつけ合う激しい打ち合いとなったが、僅差で勝利を手にしたのは挑戦者のサンドバルだった。

 

試合後、寺地は「サンドバルが強くて崩しきれなかった。悔しさはあるが、今日は相手が上だった」と潔く敗戦を受け入れた。さらに、「判定になった時点で、厳しいかもしれないと思った」と語り、冷静な自己分析を滲ませた。

寺地は2017年にWBCライトフライ級王座を獲得して以降、17戦連続で世界戦を経験。その中で唯一の黒星は2021年、矢吹正道との激闘によるものだった。しかし、その後は再戦で雪辱を果たし、前戦ではWBA王者・ユーリ阿久井政悟をTKOで下し、2団体統一を成し遂げていた。

国内外の評価も高く、アメリカの名門ボクシング専門誌『ザ・リング』によるPFP(パウンド・フォー・パウンド)ランキングでは、日本人3位の座につけていた。次なるターゲットは階級を上げての3階級制覇だったが、今回の敗戦でその計画には見直しを迫られることになりそうだ。