“球宴男”新庄剛志監督が演出 特注160万円の豪華サングラスに込めた“遊び心”と“覚悟”

2025.7.24

【©️北海道日本ハムファイターズ】

23日に京セラドーム大阪で行われたプロ野球オールスターゲーム第1戦で、パ・リーグの三塁コーチャーを務めた北海道日本ハム・北海道日本ハム(53)が、またしても球宴の舞台で鮮烈な印象を残した。

 

試合中、二盗・三盗を決めて三塁に到達した周東(ソフトバンク)に対し、新庄監督は特注の電光サングラスを装着。そのレンズに「スク」「イズ」の文字が流れ、打者・若月(オリックス)がスリーバントスクイズを試みた。結果は失敗に終わったが、球場と放送席は大いに沸き上がった。

試合後、新庄監督はこの電光サングラスについて「1カ月半前に160万円で購入した」と明かした上で、「携帯で文字を打ち込んで起動するタイプ。周東君が三塁に来るタイミングに合わせて、スタッフが入力してくれた」と、舞台裏の準備にも言及した。

新庄監督といえば、2006年の球宴第1戦(神宮)でも電光ベルトで「NEVER MIND WHATEVER I DO!!(ほっとけ俺の人生だ)」などのメッセージを披露し、大きな話題を呼んだ。19年ぶりとなる今回の“電光演出”は、過去の名場面を思い起こさせる。

「1回しか使えないからこそ面白い。2回やったら飽きられる」と語る新庄監督。仕掛けの背後には、自らが“見せる側”であることを強く意識したプロフェッショナルな自覚が垣間見える。

また、スクイズを実行した若月は「サインが分かったら新庄さんに“コマネチ”をしろと言われた。しっかり応じたけれど、失敗してしまって申し訳なかった」と苦笑交じりに語った。

一見、派手なパフォーマンスに見えるかもしれない。しかしその裏には、綿密な準備と、プロ野球の枠を超えて“野球を楽しませる”という強い信念がある。現役時代から一貫して“魅せる野球”を貫いてきた新庄監督にとって、オールスターはただのエキシビションではない。“野球を愛する者の祭典”として、全力でその舞台に立ち続けている。

第2戦でのさらなる“仕掛け”については、「それは言えんわ。言ったら面白くないでしょ」と笑ってはぐらかした新庄監督。次なる一手を、ファンは楽しみに待っている。