サッカー女子 なでしこジャパン、W杯王者スペインに善戦も1-3逆転負け 田中美南の鮮烈ゴール実らず、国際親善試合は3連敗
【©️JFA 】
サッカー日本女子代表「なでしこジャパン」は日本時間6月28日、スペイン・マドリード郊外のブタルケ・スタジアムで行われた国際親善試合で、2023年女子ワールドカップ王者のスペイン代表と対戦。田中美南の見事な先制ゴールで試合をリードするも、その後は立て続けに失点し、1-3で逆転負けを喫した。なでしこはこれで国際親善試合3連敗となった。
▪️田中美南選手が強豪相手に先制点 少数精鋭で挑んだ一戦
前回のブラジル遠征で2連敗を喫したなでしこジャパンは、今回のスペイン戦に18人という限られたメンバーで臨んだ。主将の長谷川唯はコンディション不良で招集外となり、チームは4-3-3の布陣で世界トップクラスの相手に挑んだ。
守備では4-4-2のブロックを敷き、前線からのハイプレスで応戦。序盤はスペインにボール支配を許したが、カウンターでチャンスを伺うと、前半30分に試合が動いた。
中盤で田中が相手パスを読みインターセプトすると、すぐさまショートカウンターに転じる。右サイドから浜野まいかが鋭い折り返しを供給し、これを田中が受けて反転。左足で突き刺したシュートがゴール右隅に決まり、日本が先制に成功した。
▪️前半終了間際の失点から流れを渡す
しかし前半終了間際の44分、スペインの右サイドからの崩しに対応しきれず、クラウディア・ピナに同点ゴールを許す。1-1で試合を折り返すと、後半もスペインに主導権を握られる展開が続いた。
なでしこは後半開始から三浦成美と藤野あおばに代えて、長野風花と杉田妃和を投入。さらに61分には宮澤ひなた、浜野まいか、熊谷紗希を下げて3選手を同時投入し、流れを変えようと試みた。
しかし66分、GK山下杏也加のパスを受けた途中出場の谷川萌々子がボールを失い、そのこぼれ球をスペインのヴィッキー・ロペスに押し込まれて逆転を許す。さらに88分には、アテネア・デルカスティージョに追加点を決められ、試合を決定づけられた。
▪️本番に向けた課題も明確に
昨年のW杯女王であり、今夏のパリ五輪でもメダル候補とされるスペインを相手に、序盤は果敢に立ち向かったなでしこジャパン。しかし、試合の大部分で主導権を握られた現実は、世界トップとの距離を浮き彫りにした。