元WBCボクシング世界王者・内藤大助氏、東京・亀戸にジムOPEN
フィットネスジム開設「やっと夢が叶った。亀には縁があるね」
元WBC世界フライ級王者の内藤大助氏(50)が6月14日、東京都江東区・亀戸に自身のボクシングジム「EL FINITO boxing gym(エル・フィニート・ボクシングジム)」をオープンした。かねてからの念願だったジム開設がついに実現し、内藤氏は満面の笑みで「やっとやっとオープンできた」と喜びを語った。
この日は内覧会が開かれ、約150人の関係者やファンが集まり新たな門出を祝福。ジムはプロ育成ではなく、フィットネスを目的とした一般向けの施設として運営される。とはいえ、サンドバッグ6基を備えるなど本格的な設備が整っており、ボクシングを通じて体力づくりや心の成長を目指すことができる。
ジムの名前「エル・フィニート」は、内藤氏が憧れる伝説的ボクサー、リカルド・ロペス(元WBC・WBA世界ミニマム級&ライトフライ級王者)のニックネームから命名された。プロ・アマ通じて無敗を誇ったロペスのような強さと品格を持つジムを目指す。
ジム開設は5年前から構想していたが、都内や千葉・埼玉での物件探しは難航。さらにコロナ禍が重なり、実現は延期を余儀なくされていた。そんな中、JR亀戸駅から徒歩5分の工場跡地に理想の物件を発見。「立地もいいし、広さも天井の高さも申し分ない」と、ついに理想の空間にたどり着いた。
開設地が“亀戸”であることにも、内藤氏は運命を感じているという。
かつて激闘を繰り広げた“亀田兄弟”との因縁を思い起こし、
「亀は縁起物だし、自分には縁があるんだよね」と冗談交じりに語った。
2007年には亀田大毅との試合で反則の応酬を受けながら勝利し王座を防衛。2009年には亀田興毅に敗れ、ベルトを明け渡したという歴史がある。
内藤氏は中学時代、いじめを受けた経験を持つ。「いじめから逃れるためにボクシングを始めた」と振り返り、ジムは子どもたちの居場所にもしたいと語る。「いじめられて悩んでいる子はもちろん、いじめる側の子にも来てほしい。本当に強い人は暴力なんて振るわないから」と、いじめ撲滅や不登校支援にも力を入れる方針だ。
また、自身が祖母に育てられた経験から、高齢者にも開かれたジムを目指す。「言い方は悪いけど、“動けるジジー・ババー”を増やしたい」とユーモアを交えながらも、「老若男女の駆け込み寺」をテーマに掲げ、誰でも安心して通える場所にしたいと意気込んだ。
■EL FINITO boxing gym(エル・フィニート・ボクシングジム)
所在地:東京都江東区亀戸4丁目45-16 1階
アクセス:JR「亀戸駅」から徒歩5分