女子格闘技DEEP JEWELS 49でHIME選手が重田ホノカを完封一本 

2025.5.25

狙うは・・・RIZIN王者・伊澤星花

【HIME選手インスタグラムより画像】

 

女子MMAアトム級戦線において、確かな一歩を刻んだHIMEが、体重超過で批判の的となった重田ホノカを相手に見事な一本勝ち。今後のビッグステージ参戦と、RIZIN王者・伊澤星花との対戦をアピールした。

 

▪️1.75kgオーバーの重田選手を完封、規定違反で「勝利しても無効」の試合に

メインイベントの女子アトム級(49kg契約)では、HIME(毛利道場)が、大幅な体重超過(50.70kg)で物議を醸した重田ホノカ(THE BLACK BELT JAPAN)を2R 腕ひしぎ十字固めで下した。

重田は前日計量で契約体重を1.75kgオーバー。ルールに則り「減点3」からのスタートとなり、試合はHIMEが勝利した場合のみ公式記録として認定される条件付きに。重田が勝利してもノーコンテストとなる、重いペナルティが科された。

 

▪️37歳の進化。「打撃だけじゃない」実力で一本勝ち

元実業団バスケットボール選手という異色の経歴を持つHIME(5勝4敗)は、前戦でも彩綺を3Rで圧倒した実力者。本戦では、体格差とプレッシャーを乗り越え、苦しい展開からグラウンドで極める技術の成長を見せた。

1Rは重田が得意の柔道ベースで投げやチョークを仕掛け優勢に見えたが、HIMEは冷静に耐えきり、2Rでマウント奪取から三角絞め→腕ひしぎ腕固めに連携。レフェリーストップにより、3分ちょうどでフィニッシュを決めた。

「得意じゃないグラウンドで極められたのが嬉しい」と語るHIMEは、「DEEP JEWELS出身の誇り」を背負っていたとコメント。試合後には、明確な目標として「RIZINに出たい。できれば伊澤星花選手とやってみたい」と、スーパーアトム級王者の名を挙げた。

 

▪️重田ホノカ、王座奪取からの急落と再起の道

重田ホノカ(4勝2敗)は、高校柔道東京都2位の実績を持ち、プロデビューからわずか4戦目で『PANCRASE』のフライ級王座を戴冠する快進撃を見せた。しかし、2024年7月には杉山しずかに一本負けを喫し初黒星。

今回のDEEP JEWELS初参戦でも、計量で大きな失態を犯し、一戦を棒に振る結果となった。「申し訳ない」と嗚咽混じりに語る姿も印象的だったが、プロとしての立て直しが急務となる。

 

▪️女子アトム級、今後の構図は?

DEEP JEWELSの女子アトム級は、実力者がひしめく激戦区。

現時点での構図を簡単にまとめると以下の通り。

 

【選手名 所属 実績・特徴 今後の展望】

伊澤星花 フリー(RIZIN)

現RIZINスーパーアトム級王者・無敗 世界レベル。Bellator参戦も視野

 

HIME 毛利道場 DEEP JEWELS

5勝4敗 RIZIN参戦を志願。王者挑戦アピール

 

パク・シウ TEAM MAD(韓国)

修斗、RIZINで実績 国際戦線で存在感を発揮中

 

HIMEのようなDEEP JEWELS主力選手がRIZINに食い込むには、圧倒的勝利とキャラ立てが不可欠。その意味で今回の一本勝ちは、本人の将来にとって重要な一歩だった。