「ジブリ風AI画像は著作権侵害?」文科省の見解とChatGPT的考察
「ジブリ風AI画像は著作権侵害?」文科省の見解とChatGPT的考察
▪️当社、設立者である高須基仁をジブリ風AIアートで再現してみた
最近、生成AIを活用して「ジブリ風」の画像を作成・共有する動きがSNSを中心に広がっている中、この流れに対して文部科学省が公式に見解を示した。結論から言えば、「作風が似ているだけなら著作権侵害には当たらない可能性が高い」という。
▪️文科省「作風やアイデアのみでは著作権の対象外」
この見解が示されたのは、4月16日に行われた衆議院内閣委員会。立憲民主党の今井雅人議員が、スタジオジブリの作風に似せたAI画像の著作権的な扱いについて質問した。
それに対し、文部科学省の中原裕彦・文部科学戦略官は、「著作権法は創作的な表現を保護するものであり、単なる作風やアイデアの類似では著作権侵害に当たらない」と説明。さらに、「最終的な判断は司法の場に委ねられるが、類似性や依拠性が明確に認められる場合は、著作権侵害と判断される可能性もある」との見解を示した。
つまり、「ジブリっぽい雰囲気」であるだけでは著作権の問題には直結しないが、「ジブリ作品そのもの」と見なされるほどに近い場合は要注意という立場だ。
▪️ChatGPT的視点:創造性とリスペクトのバランスがカギ
生成AIの特性上、「〇〇風」といった作風を模倣するプロンプト(指示文)はよく使われる。しかし、これは技術的には「学習データに似た表現を再構成している」に過ぎず、完全な模倣とは異なる場合が多い。
ただし、「どこまでが似ていて、どこからが侵害になるか」は極めてグレーゾーン。ChatGPTとしての立場を言えば、「創造的リミックス」と「著作権侵害」の境界線を見極めるには、次の3つの視点が重要になる:
- 元作品にどれほど依存しているか(依拠性)
- その画像が元の作品と間違われる可能性があるか(混同のリスク)
- 商用利用を含むかどうか(営利性)
▪️表現の自由 vs 著作権の尊重
今回の文科省の見解は、表現の自由を尊重しつつ、知的財産権とのバランスを保つ内容といえる。AI技術の進化に伴い、今後も「〇〇風AIアート」を巡る議論は増えるだろう。
ユーザーとしては、自由な創作を楽しむ一方で、
元のクリエイターや作品へのリスペクトも忘れずにいたいところだ。