RIZIN「男祭り」東京ドーム大会チケット販売に異変
▪️一般発売がスタートし、残り1か月で全席種が購入可能な異例の状況
かつて年末年始の風物詩だった格闘技イベント「男祭り」が、2025年5月6日にRIZINの冠で装いも新たに復活。ゴールデンウィークの東京ドームという舞台で開催されることが発表され、格闘技ファンの間で注目を集めていた。
しかし、大会まで約1か月と迫った現在、公式サイトおよび各種チケット販売サイトでは、全席種においてチケットが「購入可能」と表示されており、異例の“売れ残り状態”が続いている。関係者やファンの間では、その動向に不安と注目が集まっている。
▪️「完売遠く」チケット販売に陰り
今回の大会は「令和の男祭り」と銘打ち、伝説のイベントを現代に蘇らせる形で発表。東京ドームという大規模会場にふさわしい豪華カードが期待されていた。
だが、主力選手の怪我などにより、現時点で発表されている対戦カードはごくわずか。注目選手の出場が明らかにならず、ビッグネームの登場も見通せないままだ。
先行販売に始まり、一般販売のタイミングで一気に売れることが期待されていたが、
実際にはVVIP(アリーナ1列目・88万円)のプレミアム席をはじめ、
SS席・S席・A席に至るまで、ほぼすべてのカテゴリで
「購入可能」の表示が続いており、完売には程遠い状況が続いている。
(2025年4月6日、現在)
▪️ファンも“様子見”ムード RIZINブランドの転換点か
ある格闘技関係者はこう語る。
「RIZINはこれまで、対戦カードの発表が遅れることも多かったが、それでもファンは信じてチケットを買ってきた。今回は東京ドームという巨大会場、かつ“男祭り”という特別感のある興行。それだけに、内容が見えないことへの慎重な姿勢が目立つように感じます」
SNS上でも、「カードが出てからでも遅くない」「話題性だけでは買えない」といった声が散見され、従来の“とりあえず確保”という購入スタイルから、
より選別的な購買行動へと移行している様子がうかがえる。
▪️カード発表は起爆剤となるか!?
このままでは興行全体の成功にも影響しかねないが、注目されるのは今後のカード発表だ。
朝倉未来の復帰戦の対戦相手が、知名度の高い選手やPRIDE時代のレジェンドクラスのファイターであれば、一気に販売数が伸びる可能性もある。
また、当初予定されていた朝倉未来と平本蓮のダイレクトリマッチが目玉となる『THE MATCH 2』構想が、平本の怪我による欠場で実現不可能となり、イベント名も『RIZIN男祭り』に変更されたことも、売れ行きに大きな影響を与えた要因のひとつと見られる。
平本自身も、結果的に試合が組まれなかったことの責任を重く受け止めているはずだ。
怪我は避けられない不確定要素ではあるものの、
それが今回のチケット販売に少なからず影響を及ぼしたことは否めない。
今後の追加カード発表が、どれほどの起爆剤となるのか。
現在の冷えたチケット市場を打開し、
再びファンの熱を呼び戻すことができるかどうか――。
「令和の男祭り」の成否は、まさにこれからの1か月にかかっている。