カリミアン、反則癖はもはや病的─ GLORYでまたも暴走、批判殺到の敗退劇
カリミアン、反則癖はもはや病的──
GLORYでまたも暴走、批判殺到の敗退劇
【©︎GLORY Kickboxing】
4月5日(現地時間)、オランダ・ロッテルダムで開催されたキックボクシングイベント『GLORY 99』ヘビー級トーナメント1回戦にて、またしても“暴走王”シナ・カリミアン(SINA ARMY)が、その悪名を更新した。
対戦相手はスロバキアのトーマス・モズニー。
開始直後から飛びヒザ蹴りで仕掛けたカリミアンだったが、
モズニーは冷静なディフェンスでこれを捌く。だが問題はその後だった。
レフェリーが一時試合を止めた直後、まだ再開の合図もない中で、
カリミアンはなんとモズニーの顔面に
フルスイングの右ストレートを叩き込んだ。
不意打ちを食らったモズニーはその場に崩れ落ち,観客は騒然。
リング上には不穏な空気が漂い、
カリミアンが右拳を掲げて勝利を誇示する姿には、
会場中からブーイングとため息が巻き起こった。
当然ながらこれは明白な反則。即座に減点処分が下され、
最終的には判定3-0でモズニーの勝利が宣告された。
カリミアンは、ヘビー級トーナメントの初戦で姿を消す形となった。
▪️悪質な反則の“常習犯”
しかし、このような暴挙は彼にとって“日常”とも言える。
昨年のK-1では、イストラテ戦の不可解な判定や、
代々木大会でのローブローによる無効試合。
そして記憶に新しいRIZIN大晦日大会では、
レフェリーへのパンチ、さらにはボクシングルール下での
裏拳(バックハンドブロー)と、
もはやルールという概念が彼には存在しないかのようだ。
プロレスであれば“ヒール”として演出できるだろう。
しかし、真剣勝負の舞台、
しかも100kg前後の巨漢同士がぶつかるクルーザー級やヘビー級では、
こうした反則行為は命に関わる。
これまで大きな後遺症が出ていないのは、運が良かっただけに過ぎない。
今後、仮にカリミアンが日本のリングで、
対戦相手に重大な障害を負わせるような試合をしてしまった場合、
彼を起用し続ける興行主や団体にも責任が問われることになるだろう。
▪️ファンからも愛想尽かされる日々
一時はK-1王者として熱狂的な支持を受けたカリミアンだが、
今ではその評価は地に落ちた。
SNSには「もはや格闘家ではなく、ただのトラブルメーカー」
「日本で試合を組むべきではない」といった厳しい声が飛び交う。
実力を備えていながら、それをスポーツマンシップではなく
“暴力”でしか表現できないカリミアン。
リングに立つたびに信頼を失い、敬意を踏みにじるその姿勢に、
国内外から痛烈な批判の声は高まる一方だ。
果たして彼に、再び日本格闘技界の舞台に立つ資格はあるのか。
いや、その前に問われるべきは「彼は本当に、格闘家なのか」である。
【文:高須基一朗】