スラックライン世界4強に日本人が独占! 菊川信、林映心、木下晴希、中村陸人の快挙
スラックライン世界4強に日本人が独占!
菊川信、林映心、木下晴希、中村陸人の快挙
【画像・スラックライン・プロリーグ第二戦で競技中の中村拓志選手】
近年、世界的な盛り上がりを見せるスラックライン界で、日本人選手たちが圧倒的な存在感を放っている。現在、世界トップ4の座を占めているのは、いずれも日本人選手である菊川信(きくかわ しん)、林映心(はやし えいしん)、木下晴希(きのした はるき)、中村陸人(なかむら りくと)の4名だ。彼らはスラックラインの技術と表現力を武器に、世界大会で次々とタイトルを獲得し、世界の舞台で名を轟かせている。
▪️日本スラックライン界の誇る“BIG4”
スラックラインとは、幅5cmほどのナイロン製のベルト(ライン)の上でバランスを取りながら歩いたり跳ねたりするスポーツだ。中でも、ジャンプや回転技を競う「トリックライン」は、スピード感とダイナミックな動きが魅力とされる。その競技シーンにおいて、現在のトップ4を日本人が独占していることは、世界中のスラックライン関係者に驚きを与えている。
▪️日本人選手たちが世界を席巻する理由
日本がスラックラインで強さを誇る背景には、高い技術力に加え、日本特有の「緻密さ」と「繊細な身体コントロール」があると言われている。また、トップレベルの選手同士が互いに切磋琢磨できる環境が整っていることも、日本の強みのひとつだ。
そして、このBIG4の牙城を崩す存在として注目されているのが、中村陸人の弟・中村拓志(なかむら たくし)である。彼の成長を支えるのは、スラックライン界のレジェンドであり、現在もシニア・マスター部門で競技を続ける父・中村学氏だ。
「拓志には現在、テニスの部活とスラックラインを両立する環境を与えています。兄がトップ戦線で戦う中で、自身の立場を勘違いしないように、部活を通じて先輩後輩の関係を学び、人間的にも成長してほしいと考えています」と中村学氏は語る。
スラックラインがまだマイナースポーツである中で、
競技力だけでなく人間力の向上も重視する姿勢がうかがえる。
▪️スラックライン・プロリーグの発足と競技ルール
スラックラインの世界大会に初めてエントリーした我妻吉信氏をチェアマン(代表)に迎え、2025年に日本国内でスラックラインプロリーグが発足した。
このプロリーグの設立により、
スラックライン界はさらに活発な動きを見せている。
プロリーグでは、以下のようなルールが採用されている。
▪️競技形式: トリックライン部門
・採点基準: 技の難易度、完成度、流れ、独創性の4つの要素で採点。
・大会フォーマット: 予選、準決勝、決勝のトーナメント方式を採用。
・競技時間: 各選手に与えられる時間は90秒間。
・減点要素: 落下や技の不完全さによる減点方式。
▪️2025年3月16日(日)東京都池袋の「IKE・SUNPARK」で開催された
スラックライン・プロリーグ第2戦の試合結果は以下の通り、
【画像提供/スラックラインプロリーグ実行委員】
【男子結果】
優勝: 林 映心(長野県)
準優勝: 中村 陸人(栃木県)
3位: 菊川 信(愛知県)
4位: 木下 晴稀(長野県)
5位: 中村 拓志(栃木県)
6位: 井上 鳳雅(京都府)
7位: 清田 凛空(埼玉県)
7位: 秋山 東儀(岡山県)
【女子結果】
優勝: 伊藤 花音(東京都)
準優勝: 小宮 佑理(東京都)
3位: 桑原 未来(岐阜県)
4位: 竹部 茉桜(栃木県)
5位: 田口 三華(新潟県)
5位: 佐々木 燈(埼玉県)
次回の第3戦は、2025年5月18日(日)に
愛知県常滑市のAichi Sky Expo(FIELDSTYLE 野外特設会場)で開催予定
▪️スラックラインの未来とオリンピックへの道
スラックラインはオリンピック競技への採用を目指し、さまざまな取り組みが行われている。その一環として、今年9月には再び日本でスラックラインワールドカップが開催される。ここでも日本人選手が表彰台を独占する可能性が高いが、
10代の新星たちも急成長しており、競技シーンはますます熱を帯びている。
日本の“BIG4”が、この先どのような伝説を築いていくのか!?
今後の彼らの活躍にますます注目が集まる。
【文:高須基一朗】