相川七瀬さんがブラジル親善大使に就任 デビュー曲が異国でつないだ“祭り”の縁

2025.5.27

「夢見る少女じゃいられない」、ブラジルで響く友情のメロディ―

【外務省公式サイトより】

 

2025年5月26日、外務省で行われた委嘱式にて、歌手の相川七瀬さんが「日本ブラジル友好交流親善大使」に正式に任命された。岩屋毅外相から委嘱状を手渡された相川さんは、長年にわたり両国の文化交流を音楽で支えてきた存在として、今後は公式にその役割を担っていくことになる。

 

▪️ブラジルに根付いたデビュー曲「夢見る少女じゃいられない」

1995年に発表された相川さんのデビュー曲「夢見る少女じゃいられない」は、なぜか遠く離れたブラジルの日系社会で特に愛され続けてきた。この楽曲は、ブラジル各地で開催される祭りの中でも、盆踊りをアレンジした「マツリダンス」に用いられ、人々に親しまれている。

こうした現地での文化的広がりが評価され、今回の親善大使への就任へとつながった。昨年には相川さん自身もブラジルを訪れ、日系団体との交流を深めた。今後は、パラナ州で開催される祭りなどに参加し、「音楽を通じた交流」の顔として活動する予定だ。任期は2025年6月1日から年末まで。

 

▪️「祭りが国をつなぐ架け橋に」―相川七瀬さんの思い

委嘱式後の取材で、相川さんは「これを機に、祭りというキーワードで国と国がさらに仲良くなり、発展していくお手伝いができれば」とコメント。音楽と祭りを通して、国境を越えた人と人との絆を築く意欲を語った。

▪️外交関係130周年の節目に広がる交流

2025年は、日本とブラジルが外交関係を結んでから130年となる節目の年。3月にはブラジルのルラ大統領が国賓として来日し、6月には秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまがブラジルを公式訪問される予定。こうした動きの中で、文化・人的交流を後押しする象徴的な取り組みとして、相川さんの任命が注目を集めている。