シナー、王者ジョコビッチの壁越えられず準決勝敗退!18度の好機を逃し3連覇消滅「これほど痛む負けはない」
©️Australian Open,
大会3連覇という偉業は、目前で阻まれた。
1月30日に行われたテニスの四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)男子シングルス準決勝で、第2シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク2位)が、第4シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)にフルセットの激闘の末、6-3、3-6、6-4、4-6、4-6で敗戦。史上稀な3連覇への挑戦は、準決勝で幕を閉じた。
序盤はシナーが主導権を握った。第1セットを先取し、第3セットも奪ってセットカウント2-1とリード。勝利への道筋は確かに見えていた。しかし、試合を分けたのは、要所での“あと1本”だった。
この日、シナーが手にしたブレークポイントは計18本。しかし、ものにできたのはわずか2本にとどまった。特に運命を左右した最終第5セットでは、8度にわたりジョコビッチのサービスゲームを追い詰めながらも、最後まで突破口を見出せなかった。
試合後、シナーは沈痛な表情で語った。
「今回の負けは、本当に、本当に痛い。これほど悔しい敗戦はない」
チャンスはあったと認めつつも、王者の対応力を称えた。
「彼は素晴らしいショットで何度も切り抜けてきた。いくつかの場面で普段とは違う選択もしたが、今日はそれが機能しなかった。それがテニスなんだと思う」
総獲得ポイントでは152対140とシナーが上回った。終盤も自身のサービスゲームは安定し、ジョコビッチのサービスでは幾度となくデュースに持ち込むなど、内容面では優勢に映る時間帯も少なくなかった。それでも結果は覆らなかった。
会見でその点を問われると、シナーは淡々と答えた。
「ポイントを多く取っていたことは分かっている。でも、スコアボードを見れば、それが意味のないことは明らかだ」
重要な局面でギアを一段上げ、エースや決定打を叩き込む――。24度のグランドスラム制覇を誇る38歳の経験値が、勝敗を決定づけた。
2024年全米オープンから続いていたグランドスラム決勝進出の流れはここで途切れたが、シナーは敗者としても王者への敬意を忘れなかった。
「彼がどれほど偉大な選手かは説明するまでもない。年齢を重ねて出場試合を絞っていても、グランドスラムが特別な舞台であることを、彼は誰よりも理解している。今日は本当に素晴らしいテニスをしていた」
シナーは大会後も世界ランキング2位を維持する見通しだ。
「この敗戦を一つの教訓にしたい。自分に何が足りないのかを、はっきり確認できた」
メルボルンで味わった深い痛みは、次なる進化への原動力となる。

