世界のボクシング界が注目する年末のビッグマッチに新たな動きが出てきた。

【©️Boxing Scene 】

 

4団体統一王者・井上尚弥（32＝大橋）の年末の対戦相手として、WBC世界スーパーバンタム級1位にランクされるアラン・ピカソ（24＝メキシコ）の名前が急浮上している。米ボクシング専門メディア「Boxing Scene」は6月23日（日本時間24日）、この対戦が12月にサウジアラビアで行われる可能性があると報じた。

 

▪️ギボンズ氏が明言「ピカソが勝ち、井上が防衛すれば実現」

報道によれば、ピカソ陣営はフィリピンの名門MPプロモーションズと連携を強化。幹部であるショーン・ギボンズ氏（58）は同メディアの取材に対し、年末の井上戦について前向きな姿勢を見せた。

「ピカソが7月19日の試合に勝利し、井上が9月14日にムロジョン・アフマダリエフに勝てば、年末のサウジでの対戦が実現するだろう」と、ギボンズ氏は語っている。

 

▪️それぞれが大一番を控える両者

ピカソは7月19日、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで亀田京之介（26＝TMK）との一戦に臨む。

一方の井上は、9月14日にWBA暫定王者のアフマダリエフ（30＝ウズベキスタン）と防衛戦を行う予定だ。

両者とも勝利すれば、“世界最強”井上とのビッグマッチがサウジの地で実現する可能性はさらに高まる。

 

▪️過去にはピカソが辞退も、今回は本気モード

実は、ピカソは5月に予定されていた井上戦の有力候補だったものの、当時は陣営側が辞退したとされている。

その結果、井上はWBA1位のラモン・カルデナス（米国）と対戦し、8回TKO勝利を収めた。

ギボンズ氏は「ピカソと仕事ができるのは大変光栄。彼は井上のタイトルに最も近い位置にいる」とし、「メキシコのトップ選手としての夢を叶える手助けをしたい」と意欲を示している。

 

▪️無敗王者・井上に挑む次なる刺客となるか

ピカソはプロ31戦無敗（17KO、1分け）の技巧派サウスポー。

対する井上は、世界30戦無敗（27KO）を誇る“モンスター”だ。

井上には、アフマダリエフ、そしてピカソというスーパーバンタム級の強豪2人との激突が残されている。

年末、サウジのリングで実現するか―！？