野杁正明、衝撃のONE初勝利!「カーフキック」で相手選手のスネを粉砕・骨折!!
1月24日(金・日本時間)、
バンコクで開催された『ONE 170』で、
キックボクサー野杁正明(team VASILEUS)が
見事なKO勝利を飾った。
相手選手シャーキル・タクレティ(イラク)を
2ラウンドで沈めた技は、
強烈な「カーフキック」。
これにより野杁は、
待望のONE初勝利を手にした。
▪️圧倒的な攻撃力と冷静な試合運び
対戦相手のタクレティは身長186cm、
リーチでも野杁を10cm以上上回る長身選手。
さらに過去の戦績から見ても、難敵であり、
今回の試合は野杁にとって大きな挑戦だった。
昨年6月のONEデビュー戦では、
強豪シッティチャイ・シッソンピーノンに敗北。
続く2戦目でもダウンを喫し判定で黒星。
まさかの2連敗を重ねた。
そんな中、迎えた今回の3戦目。
試合開始から野杁は得意のローキックとカーフキックを力強く打ち込む。
相手の動きを着実に封じていった。
1ラウンド終盤には、タクレティの左スネに
強烈なカーフキックを叩き込みダウンを奪取。
その勢いを保ったまま迎えた2ラウンドでは、
スイッチした相手の右スネに再びカーフキックをクリーンヒットさせて、
タクレティは野杁のカーフキックを受けた直後、一瞬硬直。
そのまま右足を抱え込むようにダウンし、
立ち上がることができなかった。
その後、彼は自身のSNSで「右スネの骨折」を公表。
投稿には、レントゲン写真や
ギプスで固定されベッドで横たわる右足の様子が掲載され、
無念の表情を見せていた。
彼は投稿の中で
「野杁選手は強い。(足だけの怪我で無事で)よかった。神に感謝」とコメント。
対戦相手に対する敬意を表す一方、
その破壊力には驚きを隠せない様子だった。
▪️SNSで話題沸騰!「恐怖のカーフキック」に驚嘆の声
この試合後、SNSでは野杁のカーフキックが瞬く間に話題となった。
特にスローモーション映像で
スネが曲がる瞬間を見たファンからは、
「恐ろしすぎる」
「腓骨ならまだしも頸骨(スネの太い骨)を折るなんて信じられない」
など驚嘆のコメントが殺到した。
また、プロの格闘技ファンや専門家の間でも、
カーフキックの威力と技術性と角度、
その戦術的有効性について
多くの議論が交わされている。
【脛骨骨幹部骨折(けいこつこっかんぶこっせつ)について】
脛骨(すねの骨)の中央部分(骨幹部)が
骨折することを指す。
この骨折は外傷性骨折の中でも比較的頻度が高く、
特にスポーツ活動中の外傷や交通事故によってよく見られる。
脛骨骨幹部骨折の特徴
- 脛骨の位置と役割
- 脛骨は下腿(膝から足首まで)の内側にある主要な骨で、体重を支える重要な役割を果たしている。
- 腓骨(ふくらはぎの外側の骨)と並んでいますが、脛骨のほうが太く、骨折時には荷重の影響を強く受ける。
- 原因
- 直接外力: 車のバンパーに衝突するなどの外部からの衝撃。
- 間接外力: スポーツ中の捻転(ひねり)や転倒。
- 疲労骨折: 長期間の過剰な運動負荷により発生することもある。
- 症状
- 激しい痛み: 骨折部位で痛みが強く、動けなくなることが多い。
- 変形: 骨がずれている場合、明らかな変形が見られる。
- 腫れ・内出血: 損傷した周囲の組織が腫れる。
- 運動障害: 脚を動かすことができなくなる。
治療法
治療法は、骨折の種類や患者の年齢、全体の健康状態によって異なる。
- 保存療法(非手術的治療)
- 適応: 骨が安定しており、ずれが少ない場合。
- 方法:
- ギプス固定や装具による外固定。
- 重度の荷重を避けながら、徐々にリハビリを進める。
- 手術療法
- 適応: 骨のずれが大きい、粉砕骨折、開放骨折(骨が皮膚を突き破っている)など。
- 方法:
- 髄内釘固定術: 骨の中に金属棒(髄内釘)を挿入して固定する方法。
- プレート・スクリュー固定術: 骨に金属プレートとスクリューで固定。
- 外固定器: 外部からフレームで骨を固定(主に開放骨折の場合)。
合併症
- 感染症: 特に開放骨折では感染リスクが高い。
- 偽関節: 骨の癒合が遅れたり、不完全だったりする状態。
- 血管・神経損傷: 骨折時や手術中に発生する可能性。
- 筋拘縮(コンパートメント症候群): 骨折後の腫れが原因で筋肉や神経が圧迫される危険な状態。
リハビリテーション
- 初期: ギプスや手術後の安静期間中は、関節拘縮を防ぐために軽い動きを促す。
- 中期: 骨癒合が進んだ段階で、徐々に荷重をかけたトレーニングを開始。
- 後期: 筋力回復と日常生活動作の改善を目指す。スポーツ復帰にはさらに時間がかかることがある。
予後
- 適切な治療を受ければ、通常6~12ヶ月で完全に回復することが多い。
- スポーツ選手の場合、競技復帰にはさらに追加のリハビリと時間が必要。
▪️野杁の復活宣言:「次は日本大会で!」
試合後、マイクを手にした野杁は、
3月に予定されている日本大会への出場を熱望。
「怪我もなく準備は整っている。
どんな相手でも挑戦したい。
ベルトに繋がる戦いをする」と力強く語っている。
その目には、過去の連敗を乗り越え、再び頂点を目指す覚悟が光っていた。
▪️今後の展望:野杁正明の快進撃は続くのか?
今回の試合は、野杁にとって単なる1勝ではない。
失意の連敗から復活を果たした彼の姿は、
ファンの心に印象深く刻まれた。
これからのONEで、
どのような快進撃の戦いを見せてくれるのか!?
【文:高須基一朗】