K-1 朝久泰央選手、地元・福岡で迎える決意の一戦「バックブローはウザ強ヨシヤ選手の方が鋭い」
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▪️7.13『K-1福岡大会』でアラゾフの刺客・クワチと激突
7月13日(日)に福岡・マリンメッセ福岡B館で開催される『ECO信頼サービス株式会社 presents K-1 DONTAKU』にて、K-1スーパー・ライト級(-65kg)スーパーファイトでダニラ・クワチ(ベラルーシ/Gridin Gym)との対戦が決まっている朝久泰央選手(朝久道場)。
地元・福岡での2年ぶりの凱旋を前に、主催者を通じて心境を語った。
朝久選手は2021年7月、K-1九州大会でゴンナパー・ウィラサクレックに勝利し、第5代K-1ライト級王者に戴冠。その後は怪我によるブランクを挟みつつ、RIZIN大晦日大会や5月の『RIZIN.46』など、他団体でも存在感を示してきた。5月にはウザ強ヨシヤを2RKOで下し、朝久空手の真髄を見せつけたばかりだ。
今回の対戦相手であるクワチは、ONEフェザー級王者・チンギス・アラゾフの“最側近”とも呼ばれる新鋭。昨年12月のK-1初参戦では、寺島輝を衝撃のバックブローでKOしており、危険な相手であることは間違いない。
▪️「もしかしたら、これが福岡ラストかもしれない」
地元・福岡での試合について問われると、朝久選手は「地元だから勝てたと言われるのが嫌なんです。もしかしたら、これが地元での最後の試合になるかもしれません」と告白。その理由については「兄は中国、自分は東京の方が気持ちが燃える。もちろん地元の応援はありがたいですが、“ホームだから勝てた”とは思われたくない」と語った。
兄・朝久裕貴との同大会出場も「駆け出しの頃に3、4回はありましたが、今回は7年ぶり。同じ大会で出場するのは、これが最後になるかもしれない」と、節目の一戦であることを強調した。
▪️「ヨシヤさんとの試合で、人間として深みが増した」
今年5月、RIZINでのウザ強ヨシヤ戦を振り返り、「あの試合を経て、人間として深みが増した」としみじみ語る。フェイスオフでの挑発行為も含めて、「何を考えていたかを後から本人と話して、お互いの覚悟を理解できた」と、リングを超えた交流を明かした。
試合前から「勝って当たり前」という空気があったことには「それが一番キツかった」と吐露。「KOできなければ評価されず、判定になると“弱い”と思われてしまう」と語りつつ、「実際、ヨシヤさんはナイフを持って逃げるような怖さがあった」と称賛の言葉も惜しまなかった。
▪️RIZIN北海道大会のK-1勢に「全勝でも世間は厳しい」
6月に行われた『RIZIN.47 北海道大会』ではK-1勢4選手が参戦し全勝を収めたが、朝久は「結果は良くても、“何も感じない”という解説の一言でK-1の負けだと思った」と語気を強めた。
元K-1の篠塚辰樹選手による辛口解説に対しても、「世間の声はもっと厳しい。チャンピオン級が出ないと、対抗戦の意味がない」と、危機感をにじませた。
中でもMMAデビュー戦で勝利したシナ・カリミアンについては、「立ち技でK-1の強さを見せた。K-1というより、彼個人の力がすごかった」と一定の評価を与えた。
今後の展望として、K-1スーパー・ライト級王者・ヨードクンポン・ウィラサクレックとの対戦にも言及。「倒せる力もあるし、ONEのタワンチャイと練習しているので強い選手」とした上で、「でも試合を見て、俺の方が強いと感じた。勝てます」とキッパリ語った。
また、稲垣柊とのタイトル戦についても「斬り合いを制したヨードクンポンは見事だったが、稲垣選手も気持ちがよく、好きな選手」と率直に評価した。
クワチとの対戦については、「ちょうどいい相手。レベルが普通という意味ではなく、強い選手。だからこそ、自分の強さを証明できる」とコメント。バックブローの脅威についても「正直、ヨシヤさんの方が鋭かった」と自信をのぞかせた。
さらに「アラゾフのスイッチは分かりやすいけれど、自分たちの朝久空手は“いつスイッチしたか分からない”レベル。まったく脅威ではない」と言い切り、スタイル面での優位性を強調した。
最後に、「今回の福岡大会は、自分たち兄弟が朝久空手の強さを見せる場。楽しみにしていてください」と呼びかけ、決意のコメントで締めくくった。