NBAバスケ 河村勇輝選手が完全FAに!グリズリーズからQO提示なしで自由契約に
【©️Memphis Grizzlies】
米プロバスケットボールリーグNBAでは6月29日(米国時間)、制限付きフリーエージェント(RFA)選手に対するクオリファイング・オファー(QO)の提出期限を迎えた。
メンフィス・グリズリーズとの契約が終了した河村勇輝にはQOが提示されず、
完全フリーエージェント(Unrestricted Free Agent)となることが明らかになった。
▪️クオリファイング・オファーとは?
QOとは、チームが契約満了を迎える若手選手に提示する“1年の保証契約”で、これを提示することで選手を制限付きFA(RFA)にすることができる。RFAになった選手が他チームと契約交渉を行った場合、元所属チームにはそのオファーにマッチ(同額提示)して残留させる権利が与えられる。
しかし、河村にはこのQOが提示されなかったため、制限が一切ない完全FAとして、今後はNBAの全30チームと自由に交渉・契約できる立場となった。
▪️ツーウェイ契約でNBAデビュー
河村は2024年10月、グリズリーズとツーウェイ契約を結びNBAデビューを果たした。
ツーウェイ契約とは、GリーグとNBAの間を行き来できる若手選手向けの制度で、
最大50試合までNBAでの出場が可能。年
俸も通常のロスター選手に比べ抑えられるが、
実戦経験を積むチャンスとして近年多くの若手に活用されている。
2024-25シーズンにおいて河村は、グリズリーズで22試合に出場し、平均1.6得点、0.5リバウンド、0.9アシストという数字を残した。
出場時間は限られたものの、ボールハンドリングやゲームメークの場面で持ち味を発揮したシーンも見られた。
▪️今後の展望と可能性
完全FAとなったことで、河村は他のNBAチーム、あるいは再びGリーグ経由でのNBA復帰を目指す道も開かれている。また、欧州リーグや日本国内のBリーグなども視野に入ることになるが、本人がNBA挑戦を継続する意思を持っているかどうかが注目される。
今回のQO不提示は、「チームの構成方針」「サラリーキャップの事情」「将来性の再評価」など複数の要因によるとみられる。ただし、完全FAとなることでキャリアの主導権を選手自身が握れるという点では、河村にとっても転機となる可能性がある。