松田聖子さん、デビュー45周年記念曲で松任谷由実さんと10年ぶりの共演

2025.5.14

「大きな宝物をいただいたような気持ちです」

【© Universal Music Group N.V.】

 

歌手・松田聖子(63)が、シンガー・ソングライターの松任谷由実(71)と10年ぶりにタッグを組み、デビュー45周年記念曲第2弾「Stardust」を、5月14日に配信リリースした。

 

「Stardust」は、1920年代後半にアメリカで誕生したジャズのスタンダードナンバー。愛する人との思い出を回想する、切なさと美しさが織り交ぜられた名曲だ。今回のリリースでは、松任谷が“呉田軽穂”名義で日本語訳詞を手がけた。

2人の共演は、2015年発表の35周年記念シングル「永遠のもっと果てまで」以来となる。今回のコラボレーションについて、松任谷は2019年に開催された「SEIKO JAZZ 2」コンサートを鑑賞した際に着想を得たと明かし、「聖子さんがこの先もずっと大切にできる楽曲を届けたい」という想いを込めたという。

2人の出会いは1982年、「赤いスイートピー」に遡る。当時、松本隆氏の依頼でユーミンが作曲を担当した。「あの頃は“アイドル”という存在が苦手で、敵対視していたほどだった」と振り返るが、それでも松田聖子という存在には強く惹かれ、楽曲提供を決断。以降も「瞳はダイアモンド」「渚のバルコニー」「時間の国のアリス」など、数々の名曲を共に生み出してきた。

今回の新曲を通じ、松任谷は「“アイドル”として真正面から立ち続けてきたのは松田聖子だけ」と称賛。「歌手の運命はその声質に大きく左右される。聖子さんの声は、メルティーで爽やかで、唯一無二。彼女は自らの運命を生きている」と深い敬意を示した。

一方、松田は「尊敬する松任谷由実さんから、また大きな宝物をいただいたような気持ちです」と感謝の言葉を述べ、「デビューからずっと素晴らしい曲を作っていただき、育てていただいた。今まで歌い続けてきて本当に良かった」と喜びをかみしめた。

この楽曲は、6月4日に発売される45周年記念ベストアルバム『永遠のアイドル、永遠の青春、松田聖子。~45th Anniversary 究極オールタイムベスト~』に収録される予定だ。

 

また、同曲のミュージックビデオ(MV)も14日に公開。MVでは、松田自身がプロデュースした映像世界が展開されており、出窓と星空、可憐なバラの演出や衣装に至るまで、彼女のイメージが細部に反映されている。

 

映像の見どころについて松田は、「美しいフレーズの数々からインスピレーションを受け、小さなバルコニーに可憐なバラが風にそよぐ情景が心に浮かびました」と語り、「夢と現実が交差するような幻想的な世界観の中で、多くの方に音楽と映像が紡ぐ物語を感じていただけたら」と思いを込めた。