唯一無二の“声の魔術師”が、もう一つの奇跡を静かに抱き続けていた。ものまねタレントのミラクルひかる（45）が4月19日、自身のInstagramを通じて、実は2年前に第一子を出産していたことを明かした。

「2年迷っていたんですが、やっぱりご報告！」という軽やかな書き出しの中には、母として、そして一人の女性としての深い葛藤と愛情が滲んでいた。42歳での高齢出産。それは決して平坦な道ではなかった。命の危機にさらされたわが子。無事にこの世に生まれてきた奇跡を前に、彼女の心は整理をつけるにはあまりに繊細だったという。

自身の“芸”が、多くの人に笑いと驚きを届ける一方で、その喜びの裏にある人生のリアルな一面を、彼女は慎重に、そして誠実に言葉にした。「高齢出産を抑制してしまうのでは？」「長女（＝ものまね）に悪影響を？」と、極端なほどに他者への配慮を重ねながらも、最後には「考えすぎることのできない人間っす」とユーモアを交えて締めくくる姿は、まさにミラクルひかるその人だった。

驚くべきことに、彼女は産後わずか1ヶ月で仕事に復帰。保育園に送り届けた後、舞台に立ち、観客の前で“いつものように”笑いを届けていたという。ファンの前では決して気取らず、裏では誰よりも強く、そしてしなやかに生きるその姿に、拍手を送らずにはいられない。

「毎日胎動の数を数えてください」「40代の身体は、自分が思ってる以上に疲れてます」と、これから出産を迎える女性たちへの具体的で実感に満ちたアドバイスも、彼女だからこそ伝えられる言葉だろう。