「ルールは守られなかった。それでも試合は行われる」軽量級の1・5KGオーバーの減量失敗が突きつけたRIZINの構造的課題
総合格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 13 in FUKUOKA」の前日計量。
フェザー級(66kg)で対戦予定の萩原京平は65.90kgで規定をクリアした一方、
対戦相手のアバイジャ・カメオ・メヘイラは67.50kgと、1.5kgの超過で
減量失敗の一悶着があった。
軽量級において、この差は無視できるものではない。
本来であれば試合中止も選択肢となり得る局面だが、主催者と選手間の協議により“条件付き”での実施が決まった。メヘイラには減点2からのスタートが科され、仮に勝利しても公式記録には残らないという異例の措置が取られている。
そして、試合当日は更にリカバリーにより、両者の試合での体重差が3kg〜5kgオーバーとといった状況もあり得るからだ。
この判断は、興行としての成立と競技としての公正性、その両立の難しさを浮き彫りにするものだ。カードの消滅は観客や視聴者への影響が大きく、主催者にとっても看過できない。一方で、減量という競技の根幹に関わるルールが揺らげば、競技全体の信頼性にも影響を及ぼしかねない。
さらに論点を複雑にしているのが、計量前日の動きである。メヘイラはメディアデーで筋肉を強調する撮影に臨んでおり、調整の最終局面における行動としては疑問も残る。結果として減量に失敗した以上、コンディション管理の在り方は厳しく問われることになる。
一方の萩原選手は、この状況にも動じる様子を見せない。
「何キロオーバーでも関係ない」と語り、あくまで試合そのものに集中する姿勢を強調した。近年は打撃に加えてグラップリングの精度向上も指摘されており、「サブミッションでの勝利も見える」と発言するなど、戦術面での進化もうかがわせる。
今回の一戦は、単なるアクシデントにとどまるのか、それとも選手評価に影響を与える分岐点となるのか。体重差という不均衡を乗り越えて勝利すれば、萩原選手の評価は一段と高まる。一方で、試合内容次第では、ルール運用そのものへの議論が再燃する可能性もある。

