那須川天心選手が難敵エストラダを撃破! 涙のTKO勝利で世界再挑戦へ前進
ボクシングのWBC世界バンタム級挑戦者決定戦が4月11日、東京・両国国技館で行われ、同級2位の那須川天心選手(帝拳)が、同級1位の元2階級制覇王者フアン・フランシスコ・エストラーダを相手に9回終了TKO勝ちを収めた。再起戦で大きな勝利を挙げた“神童”は、試合後に思わず涙を流し、世界王座への再挑戦権を手にした。
試合は初回から動いた。
リーチに勝る那須川選手は、鋭い左ボディーを軸に主導権を握り、エストラダ選手をロープ際に追い込む場面を作る。2回以降も的確なカウンターとボディーワークで優位に立ち、落ち着いた試合運びを見せた。
中盤は一進一退の攻防となったが、6回には偶然のバッティングで一時中断するアクシデントも発生。それでも那須川選手は集中力を切らさず、持ち味のスピードとコンビネーションでペースを維持した。7回以降は徐々にダメージを蓄積させ、8回終了時点の公開採点では3者とも那須川選手を支持。試合は完全に流れを引き寄せた。
迎えた最終盤、9回も多彩な攻撃で圧倒すると、10回開始前にエストラダ陣営が棄権を選択。那須川選手のTKO勝利が決まった。勝利の瞬間、那須川選手はガッツポーズとともに涙を見せた。
試合後のリングインタビューでは「勝つってこんなに嬉しいんですね」と率直な思いを吐露。「怖さや自分を信じきれない部分もあったが、支えられて復活できた」と周囲への感謝を語った。
那須川選手は昨年11月、現王者の井上拓真選手との世界初挑戦で判定負けを喫し、キャリア初黒星を経験。今回が再起戦となった。敗戦後はすぐにトレーニングを再開し、原点に立ち返る形で鍛錬を重ねてきた。
この勝利により、5月に予定されている井上拓真選手と井岡一翔選手によるタイトル戦の勝者への挑戦権を獲得。
「必ずリベンジして、応援してよかったと思ってもらえる選手になる」と力強く宣言した。

