ミラノ・コルティナ五輪=日本フィギュア 史上屈指の6個メダル 坂本花織選手が牽引、若き力も躍動

2026.2.20

【©️IOC】

ミラノ・コルティナ冬季五輪で、日本フィギュアスケート界が歴史的な成果を残した。

獲得したメダルは計6個。これは単なる数字の積み上げではない。

長年にわたる育成の積み重ねと、世代を超えた結束力が結実した象徴的な結果だった。

その中心にいたのが女子エースの坂本花織選手だ。

世界の頂点を知る坂本選手は、自身の演技で存在感を示すだけでなく、大会期間を通してチームを精神的に支え続けた。練習リンクでは若手に積極的に声をかけ、試合本番では圧巻の滑りで流れを引き寄せる。その姿はまさに“背中で語る”リーダーだった。


 

■若き才能の躍動―中井亜美選手と千葉百音選手の覚悟

今大会を語るうえで、若い世代の堂々たる戦いぶりも忘れてはならない。

銅メダルを獲得した中井亜美選手は、五輪という特別な舞台で臆することなく、自らの持てる力を余すことなく出し切った。ジャンプ、スピン、ステップ、一つひとつに迷いがなく、滑り終えた瞬間にはやり切ったという確かな手応えがにじんでいた。結果以上に価値があるのは、「今の自分にできる最高の演技」を遂行したその精神力だ。

また、4位と惜しくもメダルには届かなかった千葉百音選手の演技も、今大会を象徴する名演の一つだった。完成度の高いプログラムを最後まで貫き、世界の強豪と真っ向から渡り合った姿は、観る者の胸を打った。順位だけを見れば悔しさも残るが、現段階で出せる力をすべてリンクに置いてきたその姿勢は、称賛に値する。


 

■このカテゴライズで6個のメダルが示す“総合力”

フィギュアで6個のメダルという成果は、個人の才能だけで到達できるものではない。ベテランが支え、若手が躍動し、それぞれが役割を果たしたからこその結果だ。

坂本選手が築いた安心感のもとで、中井や千葉ら若い世代が伸び伸びと力を発揮する。そこには確かな世代継承とチームとしての成熟があった。個人競技でありながら、今大会の日本代表には明確な“チームの力”が存在していた。

詐取滑走で、三者三様の輝きが重なり合った17日間は、日本フィギュア史において特別な意味を持つ。

累計6個のメダルは、過去最高水準の成果であると同時に、未来への確かな布石でもある。若き才能が自らの力を出し切り、エースが背中で導いた今大会。

日本フィギュアの底力は、世界に強烈な印象を刻んだ。