『ロボコップ2』“ロボケイン”の怪演 俳優トム・ヌーナンさん死去、74歳

2026.2.19

映画『ロボコップ2』で強烈な悪役を演じ俳優トム・ヌーナンさんが、現地時間2月14日に死去していたことが分かった。74歳だった。訃報は、共演者や関係者がSNSを通じて公表した。死因は明らかにされていない。


 

ヌーナンさんは、長身と静かな存在感を武器に、ハリウッドで“知性派の悪役”として独自の地位を築いた俳優だ。とりわけ、ロボコップ2で演じたカルト教団のリーダー、ケイン役は代表作の一つ。新型麻薬をばらまく冷酷な指導者が、やがて機械の身体に改造され“ロボケイン”として復活するという異形のキャラクターを怪演し、シリーズ屈指のインパクトを残した。

 

また、マイケル・マン監督がトマス・ハリス原作を映画化した刑事グラハム/凍りついた欲望では、連続殺人鬼フランシス・ダラハイドを演じ、その不気味さと哀しみを帯びた人物像で高い評価を獲得。派手な演出に頼らず、内面からにじみ出る狂気を体現する演技は、後続のサイコスリラー作品にも影響を与えた。

その後も、ゴシックホラーのドラキュリアン、アクション大作ラスト・アクション・ヒーロー、そして再びマン監督と組んだヒートなど話題作に出演。チャーリー・カウフマン監督作脳内ニューヨークやホラー映画ハウス・オブ・ザ・デビルにも名を連ね、ジャンルを問わず独特の存在感を発揮した。

一方で、俳優業にとどまらず、劇作家・演出家としても活動。舞台の世界でも実験的な作品づくりに挑み、表現者として多面的なキャリアを築いた。

スクリーンの中で幾度も“怪物”を演じながら、その実、繊細な演技力で観客を魅了し続けたトム・ヌーナンさん。カルト的支持を集めた悪役たちは、これからも映画史の中で語り継がれていく。