ENEOSが“女王の矜持”を証明 世代交代の荒波を越え、宮崎早織選手のラスト皇后杯を栄冠で飾る

2026.1.11

【©️ENEOSサンフラワーズ】

女子バスケットボール界の歴史と誇りを背負うENEOSサンフラワーズが、再び頂点に返り咲いた。
1月11日、国立代々木競技場第一体育館で行われた皇后杯決勝で、ENEOSはデンソーアイリスを76―62で撃破。3大会ぶり、そして大会最多を更新する28度目の優勝という金字塔を打ち立てた。


 

この勝利は、単なるタイトル獲得ではない。
今季限りでの引退を表明している司令塔・宮崎早織選手にとって、まさに“最後の皇后杯”。ENEOSにとっても、世代交代と戦力再構築の途上で迎えた重要な一戦だった。

試合は序盤からENEOSが主導権を握った。宮崎選手のゲームメークを軸に、内外のバランスよい攻撃でデンソーを揺さぶると、馬瓜エブリンの豪快な3ポイントや梅沢カディシャ樹奈のフィニッシュが連続して決まり、前半で12点のリードを築く。王者の貫禄を感じさせる展開だった。

だが、第3クォーターに入ると流れは一変する。
デンソーがリバウンドと速攻で試合を支配し、ついに同点まで追いつく。

 

ENEOSは得点が止まり、会場には「まさか」の空気が漂った。

それでも、女王は崩れなかった。
勝負どころの第4クォーター、馬瓜エブリン選手、プレッツェル・アシュテン選手、田中こころ選手が次々と3ポイントを沈め、ENEOSは一気に主導権を奪い返す。

終盤、自らの引退シーズンを象徴するかのような宮崎選手が3ポイントを沈め、勝利を決定づける。

静かに拳を握るその姿に、長年チームを支えてきた司令塔の覚悟と誇りが凝縮されていた。

馬瓜は23得点で試合を支配し、アシュテンも17得点11リバウンドのダブルダブルと盤石の働き。宮崎も16得点7アシストで“最後の皇后杯”にふさわしい存在感を示した。

一方のデンソーは、髙田真希や赤穂ひまわりが封じられ、最後まで流れを引き戻せなかった。勢いと若さでは迫ったが、頂点に立つための“最後の一押し”が足りなかった。