レブロンの時間を止めた“ギリシャの怪物”ヤニス 宿命の一瞬で歴史的対決に終止符
【©️Milwaukee Bucks】
NBAの歴史に刻まれてきた2人の巨星が、ついに同じコートで激突した。その結末を決めたのは、ミルウォーキーの絶対的エース、ヤニス・アデトクンボだった。
1月10日(現地時間9日)、ミルウォーキー・バックスは敵地でロサンゼルス・レイカーズと対戦。試合は最後の最後までもつれたが、105―101でバックスが接戦を制した。その勝敗を分けたのは、第4クォーター終盤に訪れた“伝説級の攻防”だった。
同点のまま迎えた残り39.2秒。レイカーズの象徴レブロン・ジェームズがゴールへ突進した瞬間、背後から飛び込んだのがヤニスだった。完璧なタイミングで放たれたブロックが、勝利への流れをバックスに引き寄せる。さらに試合終了間際、2点を追うレブロンのドライブをヤニスが読み切り、痛烈なスティールで勝負を決定づけた。残り1.5秒。NBA史に残るスーパースターの挑戦は、ギリシャの怪物の両腕に封じ込められた。
かつてDPOY(最優秀守備選手)にも輝いたヤニスは、試合後
「ただ彼の前に立ち続けたかった」と静かに振り返った。
「彼がプレーを作るのは分かっていた。だからこそ、簡単にやらせたくなかった。それが結果的に、チームにとって最高の形になった」
この夜は、単なるレギュラーシーズンの1試合ではなかった。ヤニスとレブロンの直接対決は、実に2022年12月以来、約3年ぶり。NBAを代表する2人のスーパースターが同じフロアで真っ向からぶつかる、極めて希少な舞台だった。
試合終了のブザーが鳴ると、2人はコート中央で固く握手を交わし、互いの健闘を称え合った。その直後、ヤニスはレブロンのユニフォームをリクエスト。
サイン入りで受け取ったその1枚には、特別な意味が込められていた。
「今日が最後だったかもしれないからね」
そう語ったヤニスの言葉には、時代の節目を悟ったかのような重みがあった。
「彼はすべてのアスリートの指針だ。23年間もトップで戦い続け、勝ち続けてきた。それを行動で示してきた人間だ。そんな選手と同じコートに立てること自体が、僕にとって特別なんだ」
今季、バックスとレイカーズの対戦はすでに終了しており、両チームが再び相まみえる可能性はNBAファイナルしか残されていない。現実的には、2人が再びガチンコでぶつかる機会は、オールスターゲームが最後になる可能性すらある。
もしそうなら、この日の終盤に交錯したレブロンとヤニスの攻防は、ひとつの時代の終章として語り継がれることになるだろう。

