福岡大大濠が史上7校目の連覇達成 東山を97―71で下し通算5度目の頂点
SoftBank ウインターカップ2025 男子決勝
バスケットボールの第78回全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2025」は
12月29日、東京体育館で男子決勝が行われ、
福岡大学附属大濠高校(福岡)が東山高校(京都)を97―71で下し、
史上7校目となる大会連覇を成し遂げた。
福岡大大濠は通算5度目の優勝。
東山は創部以来初となる全国制覇にはあと一歩届かなかった。
■ 試合前から際立った両校のコントラスト
試合前のウォームアップから、両校の雰囲気は対照的だった。
東山の主将、背番号5番・佐藤凪(3年)は足に不安を抱えながらも、誰よりも早くコートに立ち、フリースローを丁寧に確認。
限界まで準備を重ねる姿勢が印象的だった。
一方の福岡大大濠は、動きにキレがあり、王者らしい落ち着きと集中力が漂っていた。ベンチ入りメンバー全体に緊張感と自信が同居していた。
▪️第1クォーター:堅守から主導権を掌握
序盤は東山がオフェンスリバウンドで粘りを見せ、流れを引き寄せかける。
しかし、福岡大大濠は高強度のディフェンスから試合のテンポを掌握する。
背番号23番・白谷柱誠ジャックの3点シュート、背番号14番・本田蕗以の力強いドライブなどで着実に加点。東山はリバウンドで上回りながらも得点に結び付けられず、福岡大大濠が25―13とリードして第1クォーターを終えた。
▪️第2クォーター:層の厚さで点差を拡大
第2クォーターに入っても福岡大大濠の主導権は揺るがない。ファウルトラブルで主力が下がる場面でも、交代選手が高いディフェンス強度を維持した。
スティールからの速攻や外角シュートで流れを完全に掌握。中盤には本田蕗以が両手ダンクを叩き込み、会場を沸かせた。前半を終えて55―37と18点差をつける。
▪️第3クォーター:榎木の3連発で勝負を決定づける
後半開始直後も福岡大大濠の勢いは衰えない。
榎木璃旺が立て続けに3点シュートを沈め、このクォーターだけで得点を量産。
東山も背番号8番・中村颯斗や背番号10番・鈴木勇功を中心に反撃し、
一時は点差を縮める場面もあった。
しかし、福岡大大濠は再び突き放し、
93―69と大差をつけて第3クォーターを終える。ここで勝負の大勢は決した。
▪️第4クォーター:集中力を切らさず王者の完勝
最終クォーターも福岡大大濠は試合を完全にコントロール。
東山の追い上げを許さず、時計を使いながら得点を重ね、
97―71で試合終了のブザーを迎えた。
福岡大大濠はディフェンス強度、選手層、シュート精度のすべてで東山を上回り、
王者にふさわしい内容で大会連覇を達成した。
榎木璃旺(22得点)、本田蕗以(16得点)、白谷柱誠ジャック(14得点15リバウンド)を中心に、スターターからベンチまで一体感のある戦いぶりが光った。
一方の東山は、主将の佐藤凪が万全ではない状態ながら17得点を挙げて奮闘。
準決勝で福岡第一を破るなど大会を通じて存在感を示したが、
決勝では福岡大大濠の完成度の高さに阻まれた。
