組織力と粘りが生んだ逆転劇 劣勢を制圧した絶対的司令塔 背番号5番・佐藤凪が支配―東山、粘りの試合運び
【©️SoftBank ウインターカップ2025】
東京体育館で行われたウインターカップ2025男子準々決勝は、
東山高等学校が八王子学園八王子高等学校との
接戦を77―74で制し、準決勝進出を決めた。
序盤は八王子が主導権を握ったが、後半は東山が粘り強さと
選手層の厚さを発揮し、試合をひっくり返した。
■第1クォーター:八王子が先手、東山は耐える
試合は八王子が勢いよく入った。
開始早々、八王子がディープ3ポイントを沈めると、続く攻撃でも得点を重ね、0―5と先行。
さらにプレッシャーの強いディフェンスでターンオーバーを誘発し、0―11までリードを広げた。
東山は苦しい立ち上がりとなったが、東山・4番 藪元太郎が3ポイントを決めて反撃のきっかけを作る。さらに、東山・5番 佐藤凪がフリースローで着実に加点し、点差を詰めていった。
終盤には八王子・13番 畠山颯大がブザービーターを沈め、
16―22で第1クォーターを終えた。
■第2クォーター:東山がリズムを取り戻す
第2クォーターに入ると、東山の動きが明らかに改善される。
スティールからの速攻や、東山・10番 鈴木勇功のインサイドアタックで流れを引き寄せると、5番・佐藤凪と東山・8番 中村颯斗のアウトサイドシュートも決まり、追撃ムードが高まった。
一方の八王子は、八王子・0番 ニャン・セハ・セダトがゴール下で存在感を発揮。体を張ったプレーで得点を重ね、簡単には主導権を渡さない。前半は八王子がわずかにリードを保ったまま折り返した。
■第3クォーター:インサイドの攻防が激化
後半に入ると、試合は一層フィジカルな展開となる。
八王子は引き続き背番号0番・ニャン・セハ・セダトを起点に得点を重ね、点差を広げにかかる。これに対し東山は、6番 カンダ・マビカ・サロモンがリバウンドやルーズボールで奮闘し、流れを簡単には渡さない。
また、東山・背番号14番 佐藤久遠がミドルシュートや3ポイントで得点を重ね、チームを下支え。点差は開きかけたものの、東山は粘り強く食らいついた。
■第4クォーター:総力戦でつかんだ勝利
最終クォーター、東山はディフェンスの強度を一段引き上げる。
6番・カンダ・マビカ・サロモンの献身的な守備と、
10番・鈴木勇功の安定した得点で徐々に点差を縮めた。
終盤に、8番・中村颯斗と背番号14番・佐藤久遠が重要な場面でシュートを沈め、
ついに逆転。八王子も11番 花島大良らが果敢に攻め続けたが、
最後は東山、佐藤凪がボーナスフリースローの2本で最後の1本をあえて、ボードに当てて落として、時間を使い切って冷静に逃げ切った。
■試合結果
東山高等学校 77―74 八王子学園八王子高等学校
(16―22、22―23、12―14、27―15)
東山は佐藤凪の29得点が軸となった一方で、
中村颯斗、鈴木勇功、佐藤久遠、カンダ・マビカ・サロモンらが
要所で役割を果たし、まさに総力戦での勝利だった。
個の力と組織力がかみ合った東山が準決勝へ駒を進めた。

