八村塁選手“LA対決”欠場は慎重管理の証し―長丁場シーズンで際立つレギュラーメンバーの希少価値
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NBAレイカーズの八村塁選手(27)が、20日(日本時間21日)に行われる敵地でのクリッパーズ戦、いわゆる“LA対決”を欠場することが明らかになった。
試合前会見でJJ・レディック・ヘッドコーチ(HC)が状態を説明。
無理をさせないという判断は、八村選手がチームのレギュラーメンバーとして確固たる地位を築いているからこそ取られた措置と言えそうだ。
八村選手は前戦の18日(同19日)、敵地ジャズ戦で13得点を挙げ、3ポイントシュートや豪快なダンクなど持ち味を存分に発揮。3試合ぶりの2桁得点と存在感を示した。チームもルカ・ドンチッチがトリプルダブルを記録するなど、スタメン全員が2桁得点をマークし、逆転勝利で2連勝を飾っている。
しかし20日(同21日)のクリッパーズ戦を前に発表された故障者リポートで、
八村選手は右股関節の張りにより今季2度目の欠場が決定。
米スポーツ専門局「ESPN」の報道によるとレディックHCの会見内容によれば、
「ジャズ戦から不快感を感じ始めていた」といい、
「股関節に痛みが出た。3~5日くらいで治ればと思う。長期化しなければいいのですが…」と慎重な姿勢を示した。
82試合に及ぶNBAのレギュラーシーズンはまさに長丁場。
とりわけ股関節は走攻守すべてに影響する部位で、軽度の張りであっても無理をすれば慢性化するリスクがある。それだけに今回の欠場は、単なる“戦力不足”ではなく、主力として計算されている八村選手を守るための戦略的判断と見るべきだろう。
事実、八村選手は今季、攻守のバランスに優れたウイングとしてローテーションに欠かせない存在。サイズとフィジカルを生かしたディフェンス、勝負どころでの得点力は、プレーオフを見据えるレイカーズにとって代替の利かない要素だ。簡単に欠場させない選手だからこそ、早めの段階でブレーキをかける―そこに八村選手の希少価値がある。
“LA対決”という注目カードを欠場することは残念だが、重要なのはシーズン終盤、そしてプレーオフで最高のパフォーマンスを迎える状態を維持すること。
短期離脱にとどまり、再びコートで存在感を示すことが期待される。

