井岡一翔選手、キャリア終盤に“未踏の高峰”へ―大みそか、ベネズエラの新鋭とWBAバンタム級挑戦者決定戦
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プロボクシング界で長らく日本を牽引してきた元4階級制覇王者・井岡一翔(志成)が、年末のリングで新たな可能性に挑む。28日、都内ジムで会見を開いた井岡選手は、12月31日に大田区総合体育館でベネズエラの強打者マイケル・オルドスゴイティ(24)と対戦し、WBAバンタム級の挑戦者決定戦に臨むことを発表した。
31勝(16KO)を誇るベテランが選んだのは、ただの再起戦ではない。
敗れた王座への道に戻るのではなく、キャリアの終盤だからこそ
あえて“未知なる階級”の扉を叩く決断だった。
「タイトルを取り戻すだけでは、自分のボクシング人生として物足りなかった。もっと大きな挑戦をしたかった」
井岡選手は今年5月、スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネスとの直接再戦に敗れた。10回にダウンを奪いながら掴めなかった返り咲き。
しかし、その悔しさはむしろ彼を前へ押し出した。
スーパーフライへの固執を捨て、より過酷で壁の高い
バンタム級へ―日本人男子初の5階級制覇が視界に入る舞台だ。
対するオルドスゴイティは、戦績15勝14KOを誇る“破壊力の権化”。今年4月にはリヤドの「WBCグランプリ」で敗れたものの、強烈なパンチ力で注目される新鋭だ。
24歳の挑戦者にとっても、井岡選手という壁を破れば一気に世界が開ける大一番となる。
井岡選手は現在、バンタム級でWBC5位、WBA9位、IBF11位。
勝てばタイトル挑戦権が得られ、年齢と経験を味方につけながら歴史的偉業に現実味が帯びる。
昨年の大みそかは、相手のインフルエンザによる中止でリングに立てなかった井岡選手。2年ぶりの大晦日は、これまで以上に強い意志と覚悟をまとって帰ってくる。
なお、試合はNTTドコモの映像配信サービス「Leminoプレミアム」で独占生配信される。ABEMAが配信してきた近年の流れからの移行となり、
新たなプラットフォームで井岡選手の挑戦が全国へ届けられる。

