映画監督 千村利光氏語る!青森県・つがる市舞台のヒューマンコメディ映画「じっちゃ!」公開中の話題作として注目

2025.11.14

青森県つがる市を舞台に家族の絆が描かれた映画 「じっちゃ!」 が

10月17日の青森先行上映を経て、

10月31日から東京・池袋シネマ・ロサほか

全国公開され、2週間が経過し話題を呼んでいる。


 

主演は 中村静香、祖父役には 小野武彦 が共演。

さらに 小笠原海(超特急)、なだぎ武、しゅはまはるみ、

篠田諒、木﨑ゆりあ、望月雅友、北野瑠華、津田寛治 らが脇を固め、

家族の絆と地域の魅力を描くヒューマンコメディ。

 

▪️東京からIターン移住した孫娘と祖父の絆

物語の主人公は、東京からつがる市にIターン移住した 三上ゆき(中村静香)。地域おこし協力隊制度を利用して、祖父 泰助(小野武彦) が営むメロン農家のある街にやってくる。

市役所の観光・ブランド戦略課に配属されるも慣れない業務に苦戦するゆき。しかし、泰助との日々や地域の温かい人々に癒やされながら、仕事や生活に励んでいく。

1年が過ぎた頃、淡い恋心を抱く同僚から東京でのビジネスの誘いを受け、心が揺れ動く。さらに、泰助から40年間秘められてきた事実を告げられ、家族の絆と自身の成長の物語が思わぬ展開を迎える。

公開後には、「自分の家族や故郷を思い返すきっかけになった」といった声も多く寄せられ、温かい人間ドラマとして観客の心をつかんでいる。


 

▪️監督・千村利光氏が語る映画の魅力

監督・脚本を務めた 千村利光氏 は、2011年に青森で

映画「けの汁」を撮影して以来、同地を“第2の故郷”と語る。

映画について千村監督はこう話す。

「家族を題材にしていて、特別エッジのある映画ではないんですが、誰もが感じる家族の思いを描いています。見終わった後に『あんなことあったな』『こんなことあったな』と振り返れる作品です。都会に住んでいても、自然に触れたり、家族と支え合うことを思い返すきっかけになる、そういう声もいただきました」

 

▪️つがる市との協力

本作は青森県つがる市からの依頼で制作された。千村監督は当初、制作を断ったという。

「地方映画ではなく全国公開作として津軽を届けたい、という依頼でした。大きい作品ばかりが注目される時代で、地方の魅力を伝えるのは簡単ではありません。海外作品が日本で注目されることも多く、ヒットが出るか不安もありました」

それでも、つがる市の関係者が熱心に説得。

事務局長や市長との話し合いを経て、市制施行20年にふさわしい作品として制作が決まった。市長からは

「今の“つがる市”を映像に残してほしい。市民が参加できる作品にしてほしい」

という二つのお願いもあった。祭りのシーンやバスケットの試合シーンには、市民200人以上が昼休みを使って参加。小学校丸ごと撮影に協力した場面もある。

千村監督は「地元の方々の協力なしには成立しない映画でした」と感謝を語った。


 

▪️人気アイドル超特急・小笠原海さんの演技と魅力

撮影に参加した 小笠原海さん(超特急) について、監督は次のように話す。

「礼儀正しく、素の姿で演じてくれました。有名になる前からの約束で一緒に映画を作る機会を待ってくれていた。過密なスケジュールの中で調整してくれたことに感謝しています。素の姿だからこそ、よりリアルに感じるシーンが生まれました。

ファンも喜んでくれる場面が多いと思います」

小笠原海さんへの期待も語った。

「映画やドラマにどんどん挑戦してほしい。演じる役者として人間力も十分あるので、キャラクターではなく、役者としての強さを全面に出してほしい。超特急ではリーダー的存在で、作品でも引っ張る存在になれる力があります。優しい人柄を忘れず、演技でも成長してほしいです」

▪️過酷な撮影の裏側

撮影中の苦労も多かったという。

千村監督は、「撮影日は酷暑な炎天下。小笠原海くんもスーツで畑の中に立ち、汗だくで撮影しました。体を車で冷やさないと倒れるほど酷暑が連日でした。1年経過していますが、今でも日焼けの跡が残っています」

暑さや体調管理を考慮しながらの撮影だったが、「夏場の撮影は大変ですが、良い映像のために努力した」と振り返る。

 

▪️キャスト・スタッフへの想い

監督は、映画に参加したキャストや地元の協力者への感謝を語る。

「主演の中村静香さん、祖父役には 小野武彦さん、そして超特急の小笠原海くんも含め、全ての役者が支えてくれました。地元の人々や教育委員会の協力があってこそ、この映画は完成しました」


 

▪️千村監督から観客へのメッセージ

最後に千村監督は、観客への思いをこう語った。

「つがる市は10年来お世話になっている街です。田舎に帰れる場所を持たなかった私にとって、この町は第二の故郷です。冬は厳しく、春は桜が香り、夏は祭りに燃え、秋は美味しい。つがる市の人々の優しさや強さ、面白さと儚さを感じていただければと思います」

「津軽弁の『へばねぇ』には『またね』の意味があります。映画を観て、津軽に『へばねぇ』と帰ってみたくなるような気持ちを持ってもらえれば幸せです。観る人の心に『ふるさと』を思い描くきっかけになればと願っています」

全国で公開中の「じっちゃ!」は、家族の絆と地域の魅力を温かく描いたヒューマンコメディとして、多くの観客から高評価を受けている。

家族や故郷を振り返るきっかけとなる作品として、全国で話題を集め続けている。