カニエ・ウェスト、ヘイト発言で芸能事務所との契約解除―Xアカウントも削除
ラッパーのカニエ・ウェスト(Ye)は、ユダヤ人に対するヘイト発言やヒトラー礼賛、さらにはかぎ十字Tシャツの販売などの物議を醸し続けており、その結果として芸能エージェンシー「33 & West」との契約が解除されたことが明らかになった。また、カニエのXアカウント(旧Twitter)は、同日に削除されることとなった。
▪️グラミー賞の問題行動を皮切りに
カニエは、2025年2月2日に開催された第67回グラミー賞のレッドカーペットに妻ビアンカ・センソリと登場した際、その服装が注目を浴び、ほぼ全裸のビアンカとの姿が話題となった。これに続き、カニエはXでユダヤ人に対するヘイト発言やヒトラー礼賛を行い、その行動は広く批判を浴びた。
さらに、カニエは自らの精神的な健康状態について公に言及し、これまで診断されていた双極性障害が誤診であり、新たに自閉症と診断されたことを明かした。ポッドキャスト番組「The Download」に出演したカニエは、奇怪な行動や対人関係における頑固な態度は自閉症に由来しているとし、双極性障害の薬を服用していないことを語った。
▪️反ユダヤ発言と極端な行動
2月6日からは、反ユダヤ的なツイートや女性蔑視を含む投稿を連発し、さらにはヒトラーを礼賛する内容も発信。続いて2月9日には、スーパーボウルの放送中に自身の通販サイトへ誘導する奇妙なCMを流し、かぎ十字Tシャツを販売していることを宣伝した。
▪️ 『X』アカウント削除、事務所との契約解除
その後、カニエのXアカウントは10日に削除され、Xを所有するイーロン・マスク氏は「カニエの投稿内容を考慮し、
彼のアカウントはNSFW(職場で閲覧するには不適切な内容)に該当すると判断した」との声明を発表した。
また、カニエは同日にロサンゼルスの芸能エージェンシー「33 & West」との契約を解除され、元エージェントであるダニエル・マッカートニー氏はInstagramで、
カニエのヘイト発言が耐えがたいものであり、そのため契約が解除されたことを説明した。
さらに、11日にはカニエが経営する企業の元従業員であるユダヤ人女性が、
差別やハラスメントを受けたとしてカニエを訴える事態が発生している。