元K-1王者カリミアン、GLORYでのドーピング違反で18カ月出場停止・・・過去の戦績にも影が差す可能性
2025.11.2

かつてK-1クルーザー級王座に君臨したシナ・カリミアン(37=イラン)が、
世界最大級のキックボクシング団体GLORYでのドーピング違反により18カ月の出場停止処分を受けたことが1日、明らかになった。問題となったのは、ボルデノンというアナボリック・ステロイド系化学物質およびその代謝物に対する陽性反応だという。
違反が確認されたのは今年4月5日、GLORY99での試合で採取された検体によるもの。世界アンチ・ドーピング機関(WADA)認定の検査機関で分析された結果、陽性反応が判明した。カリミアンは5月13日付の暫定出場停止に続き、今回の正式処分で18カ月間のリング上からの離脱を余儀なくされる。
今回の発表により、カリミアンの過去の戦績も改めて疑念の目が向けられる可能性がある。元K-1王者として知られる彼の激闘の数々が、今回の陽性反応と関連していなかったのか、ファンや関係者の間で波紋を広げそうだ。
同大会では、カリミアンの対戦相手であるトーマス・モズニー(34=スロバキア)やペトル・ロマンケビッチ(35=ベラルーシ)もドーピング規定違反で出場停止となり、モズニーはメタジエノンの代謝物陽性で2年間、ロマンケビッチはクロミフェンおよび4-クロロ-メタジエノン代謝物で20カ月の出場停止処分を受けている。
GLORYはこれら3選手の当該試合結果をノーコンテストとし、規定に従い金銭処分も科した。だが、今回の一連の発表は、カリミアンが過去に残した圧倒的な勝利の数々に疑惑の影を落とすことになり、リングでの“真の実力”を巡る議論は今後も消えそうにない。
