世界陸上・男子3000m障害決勝で三浦龍司選手2大会連続入賞もメダル届かず 自国開催で示した存在感と課題

2025.9.16

陸上男子3000メートル障害決勝(15日、東京・国立競技場)

【©️World Athletics Championships】

日本記録保持者の三浦龍司選手(23=SUBARU)が8分35秒90で8位に入り、

2大会連続で世界選手権入賞を果たした。

 

東京五輪7位、23年ブダペスト大会6位、24年パリ五輪8位に続く4度目の入賞。

トラックの男子個人種目で連続して世界の舞台に名を刻む数少ない日本人アスリートの一人であることは間違いない。ただし、今季世界3位の記録を持って臨んだ自国開催での舞台で、メダル争いに絡めなかった現実は重い。

「結果は8位でしたが、これが今の実力です」と三浦は淡々と振り返った。国内ファンの期待は、今夏に樹立した日本新記録(8分3秒43)を背景に「メダル圏内」だっただけに、スタジアムに集まった観客の拍手には健闘と悔しさが入り混じった。

三浦は島根県浜田市出身。順大2年時の東京五輪で同種目史上最高の7位に入り、一気に脚光を浴びた。その後も安定して世界大会の入賞圏に顔を出すが、勝負所で一段上の壁に阻まれてきた。

今回のレースも、中盤までは先頭集団をうかがう位置につけたが、終盤でペースを維持できずに後退。持ち味の切れ味あるスパートを発揮する場面は限られた。

それでも、トラックで日本勢が連続して決勝に残り続けること自体が歴史的であるのも事実だ。