“日本最大”を更新 ディズニーアドベンチャー東京初入港
シンガポール就航前の貴重な寄港、再来日は「極めて困難」か
2026年2月24日午前7時30分頃、東京港・東京国際クルーズターミナルに、これまで日本に寄港したクルーズ船の中で最大となる巨船が姿を現した。ディズニークルーズライン(DCL)史上最大の新造船「ディズニーアドベンチャー」だ。
総トン数は約20万8000トン。東京港はもちろん、日本の港湾史においても“最大級”の記録を塗り替えるスケールとなる。
▪️平日朝にファン集結 港が“ディズニー色”に
平日の早朝にもかかわらず、ターミナル周辺には大勢の見物客が詰めかけた。望遠レンズを構える船舶ファンに加え、子ども連れやディズニーグッズを身に着けた来場者の姿も目立つ。
白と黒を基調に、船体を一周する金色のライン。赤くそびえる4本のファンネル(煙突)にはおなじみのエンブレム。20世紀初頭のオーシャンライナーを思わせるクラシカルな外観が、朝の東京湾をゆっくりと進む様子は圧巻だった。
船首には“キャプテン”ミッキーマウスが大きく描かれ、船尾にはミッキーとミニーマウスの像が設置されるなど、ブランドの世界観を前面に押し出すデザインも注目を集めた。
▪️日本寄港は“今回限り”の可能性
同船は3月10日、シンガポール発着クルーズで正式デビュー予定。アジア市場本格展開の第一弾として、今後はシンガポールを拠点に東南アジア周辺のショートクルーズへ投入される計画だ。
今回の東京寄港は、新造船の習熟航海および回航の途中で実現したもの。現時点で日本寄港のスケジュールはなく、再び日本の港に姿を現す可能性は低いとみられている。
▪️どれほど“規格外”なのか
20万トン超という数字は、クルーズ業界でも特大クラス。日本発着船の代表格である
MSCベリッシマ(17万1598トン)を大きく上回る。
さらに、2028年度にオリエンタルランドが東京発着で就航を予定する新造船(約14万4000トン級)と比較しても、その差は歴然だ。
なお、回航中に通過したパナマ運河においても、20万総トン超の客船通航は極めて稀とされ、そのスケールの大きさがうかがえる。
▪️アジア戦略の象徴的存在
「ディズニーアドベンチャー」は、DCLのアジア市場本格参入を象徴するフラッグシップ。北米中心だった展開を東南アジアへ広げる戦略の中核を担う。
巨大化が進む世界のクルーズ市場においても、ブランド力とテーマ性を兼ね備えた同船の存在感は群を抜く。
日本でその姿を目にできたのは、まさに“歴史的瞬間”だったと言えるだろう。
再来日はあるのか。
現時点では「可能性は低い」とみられるが、だからこそ今回の東京寄港は、多くのファンにとって特別な一日となった。

