「戻ること」そのものが勝利だった!! テーブス海選手が約2カ月の沈黙を破る復帰戦
【©️アルバルク東京】
勝敗以上に、会場の空気が一瞬変わった。
アルバルク東京のポイントガードのテーブス海選手が、
約2カ月ぶりにB1のコートへと足を踏み入れた瞬間だった。
2026年1月3日、TOYOTA ARENA TOKYO。
広島ドラゴンフライズとの第18節GAME1で、
テーブス海選手はついに実戦復帰を果たした。
スコアは79―87。
試合は敗れたが、この日の主役が誰だったかは明らかだった。
最後に出場したのは2025年11月2日の千葉ジェッツ戦。
左ハムストリングの負傷により、復帰時期は白紙。
選手生命にも影響しかねない部位だけに、焦りは許されなかった。
「無理はしたくなかった」。
試合後、テーブス海選手は淡々と、しかし強い意志を込めて語った。
復帰までの目安は8週間から20週間。
幅のある診断の中で、彼が選んだのは“完全に戻る”という選択だった。
その判断を支えたのが、アルバルクのメディカルスタッフだ。
毎日リハビリに寄り添った佐藤寛輝ヘッドトレーナーへの感謝を、
テーブス海選手は何度も口にした。
「痛みも違和感もゼロになってから戻る」。
その慎重なプロセスが、9週間という現実的で、かつ納得のいく復帰につながった。
出場時間は前半を中心に12分間。それでも存在感は十分だった。
第1クォーター、最初のプレーで見せたのは、ポストアップからの力強いフィニッシュ。長いリハビリ期間で鍛え直した上半身が、確かな手応えとして表れた瞬間だった。
「バスケットができるだけでうれしかった」。
その言葉に、この2カ月の重みが詰まっている。
不在の間、チームは決して順風満帆ではなかった。
連敗、ポイントガード陣の負傷。
それでも12月には連勝を重ね、確かなリズムをつかみ始めていた。
「その流れを壊したくない。でも自分らしくもプレーしたい」。復帰戦に臨む心境は、決して単純なものではなかったという。
日本代表の復帰についても、今回は無理をしなかった。ケガ以前から万全ではなかったコンディションを踏まえ、トム・ホーバスヘッドコーチと話し合った末の決断。それでも、「呼ばれれば、いつでも行く」という姿勢は変わらない。
2026年の目標は、「まずは健康に」。
その先には、すぐに控える天皇杯という明確なタイトルも見据えている。

