『アバター』最新作が堅調な推移 3部作累計興収は歴代最高水準に

2025.12.29

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が12月19日に公開され、国内外で安定した興行成績を積み重ねている。本作はジェームズ・キャメロン監督による『アバター』シリーズの最新作で、第1章を締めくくる位置づけの作品だ。


公開から2週目となる12月26日~28日の週末にかけて、日本では洋画実写作品の中で首位を維持。累計興行収入は10億円を超え、観客動員数は約55万人に達した。突出した初動型ではないものの、年末興行としては堅調な推移を見せている。

北米市場でも同様に安定した数字を残している。週末興収は約6400万ドル(約100億円)を記録し、2週連続でランキング首位を確保。これは前作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の公開2週目(約6333万ドル)をわずかに上回る水準で、シリーズのブランド力が依然として高いことを示す結果となった。

世界全体での累計興行収入は約7億6000万ドル(約1196億円)に到達。公開10日間で、2025年公開のハリウッド映画の中では早くも上位に位置しており、長期興行を前提とした推移が続いている。

本作の公開により、『アバター』『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』の3作品合計の世界興行収入は約9488億円に達した。この数字は、同じく大型シリーズである『スター・ウォーズ』や『スパイダーマン』の主要3部作を上回り、トリロジー作品としては歴代最高水準となる。

もっとも、この結果は一作ごとの爆発的ヒットというより、長期間にわたる上映と世界規模での安定した動員を積み重ねてきた成果といえる。映像技術と没入型体験を軸にした『アバター』シリーズは、映画興行における「継続性」のモデルケースとして、今後も業界内で参照される存在となりそうだ。

▪️3部作(トリロジー)世界興行収入ランキング

1位『アバター』シリーズ:約9488億円
2位『スター・ウォーズ』シリーズ:約7056億円
3位『スパイダーマン』シリーズ:約6279億円
4位『ジュラシック・ワールド』シリーズ:約6271億円
5位『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ:約4671億円