井上尚弥選手 決戦前夜に示した絶対王者の静かな威圧 至近距離55秒のフェイスオフが物語る世界戦の緊張感
【©️Pimer Asalto】
プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥選手が
12月26日、サウジアラビア・リヤドで行なわれた公開計量に登場し、
挑戦者アラン・ピカソ(メキシコ)と対峙した。
大一番を翌日に控え、両者は計量を一発でクリア。
決戦へ向け、すべての準備を整えた。
会場となったグローバルシアターには、日本を含む各国の主要メディアが集結。
興行「リヤド・シーズン THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI」への注目度の高さを示す光景となった。井上尚弥選手が壇上に姿を現すと、
会場からは自然発生的に「ナオヤ」コールが沸き起こり、
世界王者の存在感を象徴する雰囲気に包まれた。
引き締まった肉体を披露した井上尚弥選手は、
計量結果が表示されると小さく拳を握り、コンディションの完成度を示した。
その後に行なわれたフェイスオフでは、
ピカソと顔を約20センチまで近づけ、実に55秒間にわたって視線を交錯。
言葉を交わすことなく、互いの覚悟だけが
静かにぶつかり合う異様な緊張感が場内を支配した。
この場面を至近距離で捉えた米老舗ボクシング誌『The Ring』は、
公式Xで映像を公開。「最終の睨み合い」と題された投稿には、
試合を待ち望む海外ファンから多くの反応が寄せられた。
世界戦ならではの重圧と期待が、コメント欄からも伝わってくる。
戦績は井上が31戦31勝(27KO)と完全無敗。
一方のピカソも33戦32勝(17KO)1分けと、
トップ戦線で実績を積んできた実力者だ。
無敗同士が拳を交える今回の一戦は、単なる防衛戦にとどまらず、
スーパーバンタム級の勢力図を占う意味合いを持つ。
試合は現地時間27日の午後3時45分(日本時間同日午後9時45分)に入場開始予定。
日本ではNTTドコモの動画配信サービス「Lemino」にて
PPV形式で独占ライブ配信される。

