NBAクリッパーズを離れたクリス・ポール 静かに次章を待つ
レイカーズ有力との一部報道も「それが何であれ、チャンスは来る」

©️Chris Paul
現地時間12月3日、クリッパーズはクリス・ポールとの契約を解除し、チームを離れることとなった。今季わずか数カ月での復帰から一転しての決断に、リーグ内外では驚きと議論が広がっている。複数メディアでは、レイカーズが有力候補として名が挙がるなど、
40歳の名ガードの新天地に関心が集まっている。
■勝利への執念がチームとズレを生んだか
チームから離れることとなった背景は諸説あるが、低迷する状況を変えようとするポールの強いリーダーシップが、クリッパーズの現状と合わなかったという見方が根強い。
かつて「ロブ・シティ」の中心選手として球団躍進に貢献し、永久欠番も検討されていた功労者の途中離脱は、多くのファンから驚きと戸惑いの声が上がった。クリッパーズは現在6勝18敗と苦戦しており、ポール離脱直後に勝利したものの流れは続かず、状況改善にはつながらなかった。
■突然の決定も、家族と過ごす時間に安堵
契約解除の通告を受けた後、ポールは
「今、家に戻ることになったと知らされた」
とSNSで短くコメント。
その後は沈黙を保っていたが、米メディア『People』の取材に応じ、
比較的落ち着いた日々を送っていると語った。
「この数日は慌ただしかったけど、今は落ち着いているよ。娘のトライアウトや甥の試合、そして12日は息子の試合もある。実は息子の試合を生で見るのは初めてなんだ。とても楽しみにしているよ」
チームとの詳細なやり取りについて多くを語ることは避け、
「事態が勝手に大きくなっただけさ。家族と一緒に時間を過ごせてうれしい」
と穏やかに話した。
■「どんな形であれ、次のチャンスが来る」
今後のキャリアについては希望を失っていない。
「次にどんな展開が待っていようと、自分に与えられる役割をこなすチャンスが来ると思うとワクワクしている」
現地12月15日以降は、クリッパーズがポールをトレード可能となる日程でもある。
今季は14.3分の出場で2.9得点、3.3アシストと控えめな数字ながら、
ベテランとしてのリーダーシップや若手育成のスキルは依然高く評価されている。
■レイカーズ行き? 若手チームのメンター役?
一部では、盟友レブロン・ジェームズが率いるレイカーズが有力とも報じられている。
ただ、ポールの特性を最大限生かすなら、
若手中心のチームでメンター役を担う形が最もフィットするという声も多い。
実際、19-20シーズンのサンダーではSGAら若手に大きな影響を与え、
チームの基盤づくりに貢献した実績がある。
シーズン序盤でチームを離れることとなったとはいえ、
クリス・ポールのキャリア、経験、そして知性を必要とするチームは多いはずだ。
