ONE173第3試合:青木真也選手、2RKO敗戦もベテランの矜持を貫く

【©️ONE Championship,】
16日、東京・有明アリーナで開催された格闘技イベントONE 173の第3試合で、
元ONE世界王者の青木真也選手(42=フリー)が
手塚裕之選手(35=ハイブリッドレスリング山田道場/TGFC)に
2ラウンドKOで敗れた。
青木選手の連勝は2でストップしたが、
試合後の青木選手は清々しい表情を浮かべ、
敗北を潔く受け入れる姿勢を見せた。
1Rは青木選手が得意の寝技に引き込むも、フィニッシュまでには至らず、
ここでかなりの力を使っている印象を持った。
2R、青木選手は手塚選手の鋭いボディショットで崩れ、金網に押し込まれると、最後は追撃のパウンドにしゃがみ込み試合終了。
会見では「良い試合だった。最高だった」と結果よりも内容を称賛し、「なんの後悔もない。辞めるつもりもない。最高のプロレスができた」と語った。
今回の敗戦は、青木選手のキャリアにおける“典型的な敗戦パターン”を象徴するものとなった。1ラウンドを凌ぎ切るものの、2ラウンド以降に急速に失速し、追撃のパウンドで決着するという流れは、過去の試合でも繰り返されてきた。桜井マッハ速人戦や秋山成勲戦でも、同様に前半は持ちこたえるものの、後半で明らかに力尽き、逆転でのTKO負けする展開が見られた。
このように、青木選手の敗戦は単なる偶発的なものではなく、フィジカル面と試合展開の構造に起因するパターンとして定着している。
今回の参戦は、ONEとの交渉で消滅したRIZINライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザ戦の代替としての出場だった。試合前には「やりたいことも、見せたいものもない」と語っていたが、試合後は手塚に向かって「良い試合だっただろ。誰でも試合になるんだよ、俺とやると」と、敗者としての潔い言葉を残した。
報道陣に向けての「これを聞いたら分からないと思うけど、俺が何を言ってるか考えてください」という発言も、格闘技そのものへの洞察を垣間見せるものだった。
今後のONE参戦については、「ギャラ次第。今回と同じだったらやる。でも、そういうもんじゃないだろ」と、続投の可能性に含みを持たせた。
