【RISE】中村寛選手、延長戦で完璧な試合運びで力差を見せつける!悲願の世界トーナメント制覇 「うまくいかない人生でも、最後に勝てばいい」
2025.11.3

【©️RISE】
立ち技格闘技「RISE WORLD SERIES 2025 FINAL」(2日・両国国技館)のメインイベント、61.5kg以下トーナメント決勝で、中村寛選手(29=BK GYM)が中国の新鋭エン・ペンジェー(23)との死闘を延長判定3−0で制し、ついに悲願の優勝を果たした。

試合は序盤から波乱含みの展開。
1Rでは、エンが独特のテンポと変則的な間合いを駆使する
“マジックスタイル”で試合をリード。
中村寛選手は顔面への前蹴りを被弾しながらも、愚直に前進を続けた。
3Rには中村寛選手が距離を詰め、コーナー際でプレッシャーを強めると、
エンの動きがやや後退。互いに譲らぬまま、判定は1−0で延長戦へ。

延長ラウンド、勝負を分けたのは中村の気迫だった。
接近戦での膝蹴りがボディーに突き刺さると、
エンの動きが一瞬止まり、その隙を逃さず左右の連打。
最後は渾身の左ハイキックでダウンを奪い切り、会場を揺らした。
判定3−0─執念の逆転勝利だった。
勝利後のリング上でマイクを握った中村寛選手は、満面の笑みではなく、静かに語った。
「試合が終わって、人生うまいこといかないなっていうのが率直な気持ちです。
KOで勝ちたかったし、もっと完璧に勝ちたかった。でも、どんくさい自分も含めて、これが今の俺です。」
序盤の苦戦を振り返りながらも、
「スタートは悪かったし、相手も上手かった。でも、あきらめずに前に出続けたことだけは評価したい」と自らを冷静に分析。
それでも優勝の実感はまだ薄いようで、
「達成感はないです。明日からまた体をケアして、できることから積み上げていくだけ」と、次なる戦いを見据えた。

